子育て支援センターとは?保育士が働く時に必要な内容を徹底解説!

子育て支援センターとは
子育て支援センターとは、地域の子育て中の親子を支援するための施設です。
乳幼児(0歳〜就学前)を持つ親と子どもを支援するための取り組みで、公共施設や保育所・児童館等の地域の身近な場所で実施されています。
こども家庭庁によると、子育て支援センターの数は令和4年度時点で全国7,970か所。子どもの数は年々減っていますが、子育て支援センターは年々増加していることから、地域全体で子育てを支えていこうという社会の流れが感じられます。
子育て支援センターの4つの役割とは
子育て支援センターの役割には4つの役割があるので、それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
①親子の交流の場を提供
保育園や幼稚園に通っていない未就園児を持つ家庭では、社会との交流が希薄になりがちです。さらに専業主婦・主夫の家庭では1人で子育てをしているケースが多く、精神的な負担や子育てに関する悩みや不安を感じる割合が高くなります。
そこで子育て支援センターは、気軽に子育て中の親子が集まれる場所を提供することで、子育ての悩みや不安を話したり、成長を喜んだりできる交流の場となっています。
子育て支援センターでは、絵本の読み聞かせやふれ合い遊び・製作などのイベントも開催されており、保育園で行われているような遊びを親子で楽しめるのも魅力的です。
②子育ての悩み相談や援助
子育て支援センターには、保育士の資格や子育て支援員・育児経験のあるスタッフが常駐しているので、子育ての悩みを気軽に相談することができます。
「改まって相談するのは勇気がいる」「どのタイミングで相談すればいいのかわからない」という保護者もいると思うので、話しやすい環境を作ることが大切です。
③地域の子育てに関する情報提供
子育て支援センターでは、地域の子育てイベント・児童館・一時預かり・幼稚園や保育園の入園に関する情報などを提供しています。
初めての育児や新しい土地での育児などで、どんな子育て支援があるのかわからないというケースは少なくありません。
全ての子育て中の親子が平等に情報を得られるように、わかりやすく情報発信していくことが重要です。
④子育てや子育て支援に関する講習
地域によって講習の内容は異なりますが、専門分野の資格や知識を持った講師による、離乳食講座・ベビーマッサージ講座といった子育てに関する講習が開催されています。
ネットで検索するという保護者も多いと思いますが、実際に専門家の話を聞いたり体験することは育児の自信にもつながるので、積極的に参加してもらえるような内容を提供することが大切です。
子育て支援センターは2種類!役割の違いとは
子育て支援センターは、
・一般型
・連携型
・連携型
の2種類の形態に分かれています。どちらの形態も先ほど紹介した子育て支援センターの4つの役割は同じですが、細かい点が異なるのでそれぞれの違いについて確認しておきましょう。
◯一般型
一般型は、常設の地域の子育て拠点を設け、地域の子育て支援機能の充実を図る機能があり、基本的に3歳未満の子どもとその保護者を対象とした施設です。実施場所は、保育園・幼稚園・認定こども園の一画や、公共施設や空き店舗などで行われています。
従事者:子育て支援に関して意欲があり、子育てに関する知識・経験を有する者 (2名以上)
開設日数:週3~4日、週5日、週6~7日/1日5時間以上
◯連携型
連携型は、児童館や保育園といった児童福祉施設など多様な子育て支援に関する施設に親子が集う場を設け、子育て支援のための取組を実施するという機能があります。児童館の場合は0歳から18歳まで利用することができるのも特徴です。
従事者:子育て支援に関して意欲があり、子育てに関する知識・経験を有する者(1名以上)に児童福祉施設等の職員が協力して実施
開設日数:週3~4日、週5~7日/1日3時間以上
子育て支援センターで働くために必要な資格やスキルとは
子育て支援センターでは無資格でも働くことは可能ですが、その場合は清掃やイベント準備といった常勤スタッフの補助業務となります。
やはり、保育士資格・幼稚園教諭資格・子育て支援員の資格を保有している人材が求められています。
子育て支援員とは、平成27年度からスタートした「子ども・子育て支援新制度」において実施された、保育所や認定こども園などの担い手となる人材を確保するために始まった資格で、地域の実情やニーズに応じ必要な知識や技能等を取得するための研修を受講することにより資格を得ることができます。
無資格に比べて優遇されやすい傾向にあるので、すぐに子育て支援センターで働きたいと考えている人は、ぜひ地域の研修を受講してみてください。
子育て支援センターにおける保育士の業務内容
子育て支援センターの保育業務は保育園などとは少し違います。子育て支援センターで働いてみたいと考えている人は参考にしてみてください。
子育て中の保護者の支援
子育て支援センターは、専門的な知識を持ったスタッフに育児の悩みや不安を気軽に相談できる場所なので、保育士は保護者に寄り添ったサポートを行います。
しかし、保護者の中には「人と話すのが苦手で相談するのが難しい…」という方もいらっしゃるかもしれないので、保育士から保護者に声をかけたり、話しやすい雰囲気を作ることが大切です。
保育園のように毎日顔を合わせるわけではないので、関係を築くのに時間がかかってしまうこともあるかもしれませんが、繰り返し対応する中で信頼関係を築いていけるといいですね。
幅広い子どもへの対応
幅広い年齢層の子どもが子育て支援センターを利用するので、遊びや活動の中で年齢や発達にあった援助や声掛けを行う必要があります。
年齢に合わせた遊びや遊び方は、専門的な知識がなければわからないこともあるので、サポートの仕方を保護者に知らせながらお家でも楽しんでもらえるように援助していくといいでしょう。
イベント運営
子育て支援センターではイベントも開催されるので、内容を決めたり準備したりすることも保育士の業務になります。
イベントでは、親子が一緒に楽しめる・親子が地域の人々との交流を楽しめるという点も踏まえて、多くの子育て中の親子が遊びに来たくなるような内容を提供していくことが大切です。
子育て支援センターの勤務形態や給料
子育て支援センターで働きたいと考えている保育士さんもいるかと思いますので、ここでは勤務形態やお給料について紹介していきます。
まず勤務形態ですが、正規職員・臨時職員・派遣職員・パート・アルバイトなど、自分のライフスタイルに合った働き方を選ぶことができます。
気になるお給料ですが、有資格者で正規職員の場合は平均月給195,700円、パートやアルバイトは平均時給1,200円〜1,500円程度となっています。
まとめ
子育て支援センターについての詳細や、保育士さんが働く時に知っておくべき内容について詳しく解説しました。地域の子育て中の親子を支援したいと考えている保育士さんは、ぜひ子育て支援センターでの勤務を検討してみてください。








