保育実習日誌の評価コメントは難しい!例文や書き方のコツをご紹介

女性と園児
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保育実習生への日誌に書く評価やコメントに負担を感じていませんか?
慣れない現場で学ぼうとしている実習生にどんな言葉を伝えればいいか、指導する立場になると言葉の選び方も大切になってきますよね。
実習生にとって、先輩保育士からもらうコメントは、これからの保育に対する意識を変えるほど大切なものです。
そこで今回は、実習日誌に書く評価コメントの書き方のコツと例文を紹介します。

保育実習生への評価コメント【書き方のコツ5つ】

笑顔の女性
まずは、保育実習日誌に評価コメントを書く時の5つのコツをみていきましょう。

①肯定的なコメントで褒める

実習生の評価コメントが「内容が薄い」「適当」「誤字脱字が多い」と感じたとしても、まずは肯定的なコメントを書きます。

最初に実習生に対する肯定的なコメントを伝えることで、「自分を認めてもらえている」と感じやすく、その後に指摘や添削がある場合にも耳を傾けてくれやすくなります。

例えば「今日の○○ちゃんへの声掛けが子どもに寄り添っていてとても良いと感じた」など、実習を通して気が付いた些細なことでも構いません。

②実習の目的に沿ったコメントを意識

保育実習の目的は「子どもへの理解を深める」「保育士の役割を学ぶ」「園の生活を知る」といった、学んだ保育の知識を実践と組み合わせて応用力をつけることです。

自分の感想だけを書いてしまう実習生や内容が薄い場合には、実習の目的が達成できるようにコメントで目的意識ができるような指導をしていきましょう。

例えば「その時保育士はどんな導入をしていましたか?」「3歳児のクラスではなぜ自分で靴を履くように子どもに声掛けしているのか分かりますか?」など疑問を投げかけてもいいでしょう。

③誤字脱字のチェックを行う

保育学生の中には、書くことに不慣れな人もいます。
誤字脱字がないか確認し、見つけた場合には一つひとつ丁寧に添削をします。
また、話し言葉を使う学生もいるので正しい表現に指導添削をしてあげましょう。

例えば「こんにちは」の表記を「こんにちわ」としている誤字や、「こんには」など脱字がないかチェックしましょう。話し言葉には「〜だったり」「もっと」「私的には〜」などがあります。

④ネガティブな表現は前向きに

保育実習生の中には自信が持てずに、ネガティブな表現が多い実習日誌もあるでしょう。
その場合は、前向きに現場経験を積んでいけるよう応援するコメントをしてあげましょう。

励ましの言葉と併せて、実習生の行動や言動を褒め実習生からポジティブな気持ちを引き出せるといいですね。

例えば「手洗いの時○○ちゃんに手洗い歌を歌ってあげていましたね。子どもの気持ちを盛り上げるよう工夫することができていました」「朝の受け入れでは子ども一人ひとりと目線を合わせ笑顔で挨拶できていて、○○さんの子どもに対する丁寧な視診に感心しました」など小さなことでもOKです。

⑤抽象的な表現には具体的に

行動の記録だけで終わっている場合や、「元気に走っていました」「楽しそうな遊びでした」など抽象的な表現が目立つ実習日誌もあります。

抽象的な表現を具体的に直すことは、子どもへの理解や保育士のねらいに実習生が気付くきっかけにもなります。

例えば「今日は園庭で子どもたちと元気に身体を動かして遊んでいましたね。途中で○○くんと○○くんがケンカしていましたが、○○さん(実習生)は互いの言い分をしっかりと聞き仲裁してくれていました。実習日誌にはそんなエピソードを書くようにしましょう」など書きやすいように具体例をコメントしてあげるのがいいでしょう。

保育実習生への評価コメント【例文】

日誌
他にも、気になる実習日誌の評価コメントを例文にしました。
良い例文と悪い例文を見比べながら、実習生のタイプに合わせてコメントを書いてあげましょう。

①【内容が薄い場合】悪い例文と良い例文

日誌の内容が薄い場合の悪い例と良い例はこちらです。

●悪い例
今日も子どもと上手く関われていたようですね。実習日誌も毎日忙しい中、提出できるように頑張っていますね。でも、今日書いてあることの内容は昨日とほとんど同じでした。これでは保育日誌とは言えません。今日はどんなことをして子どもと何をしている時が楽しかったかきちんと記録するようにしましょう。

●良い例
今日は朝から保護者と別れられずに泣きぐずる○○くんのために、○○くんの好きなプラレールを持ってきて遊んでくれましたね。日中は戸外で散歩へ行き、園内で遊んだプラレールと同じ種類の電車をみた○○くんはにっこり笑っていました。そんな子どもの姿や感じたことを日誌にかけるといいですね。

②【内容がネガティブな場合】悪い例文と良い例文

日誌の内容がネガティブな場合の悪い例と良い例はこちらです。

●悪い例
今日の保育実習で、楽しかった出来事や成功した声掛けはありませんでしたか?例えば、○○ちゃんは園庭のブランコで次のお友達が待っていたのになかなか順番が変わってあげられませんでしたが、○○さん(実習生)の声掛けで順番を守ることができましたよね?もっとポジティブに考えて日誌を書いてみましょう。

事務の仕事ももう少し丁寧に行うといいと思います。まっすぐ印刷し、斜めにホッチキスが打てるようになるといいですね。

●良い例
今日も一人ひとりの子どもに視線を合わせて丁寧に話をする○○さん(実習生)の姿を見て、優しい人柄が出ていて、大変よかったです。子どもたちも○○さん(実習生)と遊びたくて、一斉に詰めかける場面もありましたが、そんな時にもきちんと受け答えができていて素晴らしいと感じました。

一方、事務の仕事には少し雑さがみられました。保護者と保育園をつなげてくれているのが印刷物であり、書類として残るものであるため、丁寧に仕事する必要があるのです。

③【誤字脱字や話し言葉が多い場合】悪い例文と良い例文

日誌に誤字脱字や話し言葉が多い場合の悪い例と良い例はこちらです。

●悪い例
今日も保育実習お疲れ様でした。
全体的に誤字脱字が多いと見受けられます。毎日実習日誌を書くのは大変ですが、人に見せる文章はもう少し丁寧に書いていきましょうね。今、丁寧に文章を書くことは後に保育の現場で書く連絡帳や保育日誌にも役に立ちますよ。特に話し言葉は、実習日誌に書かないようにしましょう。日誌に添削した部分をよく確認してくださいね。

●良い例
今日の保育では○○くんが、隣に座っていた○○ちゃんに噛みつきそうになって大変でしたね。近くにいた○○さん(実習生)がすぐに気付いてくれたので事故にならずにすみました。そんなエピソードもきちんと書かれているので、素晴らしいと感じました。

内容が素晴らしいのに、残念なことに日誌の中で誤字脱字の多さが目立ちます。また、話し言葉のまま記載してしまっている箇所もいくつかあるので、付箋に残しました。確認して明日以降の日誌では間違いのない事を期待しています。

保育実習生の成長になる評価コメントはコツや例文を参考にしよう!

笑顔のスタッフ
保育学生にとって、実践を知ることができる保育実習は貴重な経験です。
保育の知識を実践で活かすことで、保育士としての仕事をより深く感じながら実習生は徐々に保育観を構築します。
実習生を指導する立場である保育士の助言や評価コメントは、実習生の保育に対する意識を変えるほど大切なものです。
実習生の日誌コメントや評価をする担当になった場合には、先輩保育士として優しく丁寧に、実習生が保育の魅力を感じられるよう個々に合わせて適切なコメントをしていきましょう。
保育士・幼稚園教諭・保育教諭などの就職・転職をお考えの方は、ぜひ保育士ワーカーにご相談ください!
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