保育実習のお礼状を書こう!便箋・封筒や時候の挨拶などマナー紹介

保育実習のイメージ
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保育実習を終えたら、お世話になった保育園にお礼状を送るのが一般的なマナーです。実習中はバタバタしてしまうため、お礼状の存在を忘れてしまわないよう注意したいもの。この記事では、保育園に出すお礼状の基本知識や、悩みがちな時候の挨拶の文例をご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。

保育実習のお礼状を書こう!

まず、保育実習の受け入れは簡単なことではありません。実習生を受け入れるにあたって、本来取り入れるべき活動が進まなかったり、実習指導に時間を割いてもらったりと、保育園にさまざまな負担をかけることになります。そのため、実習後には「学ばせていただいたことに対する感謝の気持ち」を丁寧に伝える必要があります。学校側がお礼状の送付を必須としていなくても、お世話になった側のマナーとして送るようにしたいですね。

保育実習のお礼状を書くときの基本知識

保育実習を終えたあとのお礼状には、いくつかのマナーがあります。まずは、送付時期や使用する便箋などの基本知識を確認しておきましょう。

お礼状を送る時期

保育園にお礼状を送る時期は、保育実習を終えてすぐが適切です。明確な期限が設けられているわけではありませんが、時間が経たないうちに送るのが一般的です。
1、実習開始前にお礼状の基本知識を確認する
2、実習中にお礼状に記載する内容を考える
3、実習最終日にお礼状を作成する
4、実習終了翌日に郵送する
実習中はとにかく忙しく、お礼状のことまで考えが及ばない可能性があります。余裕を持って作成できるよう、事前に書き方などを把握しておくことが大切です。

お礼状の宛先

お礼状は、実習先の保育園の園長先生宛に作成するのが一般的です。保育園によっては、法人担当者に宛てて出すこともあります。お世話になった先生方にもしっかりお礼を伝えたい場合は、園長先生の氏名の横に「職員の皆様」と書いても良いでしょう。なお、封筒の裏には、差出人である自身の住所や氏名を記載します。実習生であることが一目でわかるよう、学校名や学科名を合わせて記入しておくのもおすすめです。

お礼状に使う便箋

お礼状に使用する便箋は、白色の無地のものを選びましょう。サイズはB5サイズの縦書きのものを使用するのが一般的です。イラストが入っていたり、色がついていたりするものはカジュアルな印象になってしまうためお礼状には不向きです。また、シワがないことも確認しておきましょう。

お礼状に使う封筒

お礼状に使用する封筒も、便箋と同じく白色の無地のものを選びましょう。サイズは長形4号の和封筒がおすすめです。手元に白色の封筒がないからといって、よくある茶封筒を使用するのはマナー違反です。実習終了直前に慌てないよう、事前に封筒と便箋を合わせて準備しておきましょう。

お礼状の折り方

お礼状を封筒に入れるときは、B5サイズの便箋を三つ折りにします。お礼状の書き出し部分が上になるように置き、三等分にします。そして、まずは下側を折り上げ、上側を重ねるように折り下げます。折ったお礼状を封筒に入れる際は、封筒の裏側から見て書き出しが右上にくるようにします。相手方が封筒を開けたときにすぐにお礼状に目を通すことができるため、便箋を入れるときに意識してみましょう。

保育実習のお礼状の構成

保育実習でお世話になった際に作成するお礼状は、以下のように構成します。
・頭語
・前文
・主文
・末文
・結語
ここからは、それぞれのポイントを解説します。

頭語

頭語(とうご)とは、手紙の書き始めに使用する言葉のことです。どのくらい丁寧に手紙を書くかによって頭語の種類は異なりますが、お礼状の場合は以下のような頭語を使用すると良いでしょう。
・拝啓(はいけい)
・謹啓(きんけい)
なお、前略(ぜんりゃく)は、親しい方への書き始めを省略した手紙の書き方となるため、使用しないよう注意してください。

前文

前文(ぜんぶん)とは、手紙を書くときの挨拶部分のことです。頭語も前文に含まれ、そのあとの時候の挨拶や安否の挨拶など、本題に入るまでの文章のことを指します。時候の挨拶は、お礼状を作成する時期によって内容が異なります。このあとの章で文例を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

主文

主文(しゅぶん)とは、手紙で伝えたい内容、つまり本題のことです。お礼状でいえば、保育実習でお世話になったことへの感謝の気持ちや、学びにつながったことなどの具体的なエピソードの部分です。
・お忙しい中、〇日間の実習の機会をいただき~~
・〇日からの〇週間、保育実習では大変お世話になりました~~
・実習では〇組の子どもたちとのふれあいのなかで~~
・保育実習を通して、保育士に大切な~~~を学びました
どのような指導をいただいたか、具体的なエピソードを添えると、より内容の濃いお礼状を作成できます。

末文

末文(まつぶん)とは、手紙を締めくくる部分のことです。改めて、保育実習という貴重な機会をいただいたことへのお礼を伝え、以下のような結びの言葉を入れます。
・末筆ながら、皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます
・皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます
・貴園の益々のご発展をお祈り申し上げます
・貴園の更なるご活躍を心よりお祈りしております

結語

結語(けつご)とは、手紙の書き終わりに使用する言葉のことです。結語も末文に含まれ、お礼や締めくくりの言葉に続けて挿入します。なお、結語は頭語とセットで使用するため、組み合わせを間違えないよう十分注意しましょう。
・拝啓(はいけい)→ 敬具(けいぐ)
・謹啓(きんけい)→ 謹白(きんぱく)
なお、結語のあとには、手紙を作成した日付や差出人の氏名(学校名)、宛名を後付けで加えます。

保育実習のお礼状に使える時候の挨拶文例

保育実習のお礼状の構成はほとんど決まっており、考えて記載する箇所はそう多くはありません。
1、【頭語】拝啓または謹啓
2、【前文】時候の挨拶(※季節に合わせて考える)
3、【前文】皆様におかれましては、お変わりなくお過ごしのことと存じます
4、【主文】この度は〇週間の保育実習、大変お世話になりました
5、【主文】実習中のエピソード(※振り返って考える)
6、【末文】改めて、貴重な経験をさせていただいたことに感謝申し上げます
7、【末文】末筆になりますが、貴園のますますのご活躍とご多幸をお祈り申し上げます
8、【結語】謹啓または謹白
9、【後付け】日付・氏名・宛名
上記のように改めて構成を見ても、考える部分は「時候の挨拶」と「実習の具体的な内容」のみです。実習中に関することは、ご指導いただいた内容や子どもと接するなかで感じたことなど、なるべく自分の言葉で書き記すことで、気持ちが伝わりやすくなります。問題は、時候の挨拶です。ここからは、どの時期に実習に行っても対応できるよう、12ヶ月分の時候の挨拶文例をご紹介します。
※各文例にプラスしてください
・~~の候、貴園ますますご発展のこととお慶び申し上げます
・~~の候、貴園におかれましてはますますご繁栄のこととお慶び申し上げます
・~~の候、貴園ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます
・~~の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます
・~~~~が、いかがお過ごしでしょうか

4月

・春暖の候
・春日の候
・春風のやわらかさを感じる季節となりましたが

5月

・薫風の候
・新緑の候
・あたたかな風薫る季節となりましたが

6月

・梅雨の候
・初夏の候
・梅雨明けもまもなくとなりましたが

7月

・盛夏の候
・猛暑の候
・いよいよ夏本番を迎えましたが

8月

・立秋の候
・残暑の候
・立秋を過ぎてもなお厳しい暑さが残っておりますが

9月

・清涼の候
・新秋の候
・すがすがしい秋晴れが広がる今日この頃ですが

10月

・紅葉の候
・仲秋の候
・さわやかな秋晴れの日が続いておりますが 

11月

・立冬の候
・晩秋の候
・日足がめっきり短くなってまいりましたが

12月

・師走の候
・寒冷の候
・早いもので本年も残りわずかとなりましたが

1月

・寒冷の候
・初春の候
・寒に入りいよいよ冬も本番を迎えましたが

2月

・早春の候
・立春の候
・早咲きの梅が香る季節となりましたが

3月

・早春の候
・春分の候
・桜の開花が待たれるころとなりましたが

保育実習のお礼状を書くときの注意点

保育実習のお礼状で気を付けたい注意点は、以下の通りです。

お礼状を書き間違えた場合

お礼状を書き損じてしまったときは、基本的に修正液などの使用はおすすめできません。感謝の気持ちを伝える大切な手紙であることから、最初から書き直すのがマナーといえるでしょう。また、誤字脱字がないよう注意しながら、丁寧な字で書くことが大切です。

お礼状を出すのが遅れた場合

忙しさや体調不良など、何らかの事情でお礼状の作成が遅れてしまった場合は、お詫びの一言を添えて早めに出せるようにしましょう。「今からの郵送ではもっと時間がかかってしまう」という場合は、手渡しで直接お礼を伝えるのもおすすめです。

まとめ

この記事では、保育実習でお世話になった園へのお礼状の書き方を解説しました。保育園側は、実習生を迎えるにあたってさまざまな対応に追われます。忙しい中指導いただいたことに対して、心をこめて感謝の気持ちを伝えられるようにしたいですね。
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