保育士の「求人票」の正しい見方&注意すべき5つのポイント

応募を検討する際にはかならず目にするこの「求人票」。 みなさんは、その正しい見方や注意すべきチェックポイントをご存じでしょうか。 「もう何度も見ているから大丈夫!」と思ってしまいがちですが、なかには
- とりあえず給与や勤務地など、自分に必要な項目だけで応募を決めている
- よくわからない部分があっても、確認しないまま応募している
今回は「転職を成功させたい!」という保育士さん向けに、正しい求人票の読み解き方と、応募に際して注意しておきたい5つのチェックポイントを紹介していきます!
求人票ってどんなことが書かれているの?
求人票は本来、職業安定所(ハローワーク)が定めた様式のことを指すため、転職サイトや求人情報誌などでは一般的に「募集要項」「求人詳細」という名称で記載されています。 ※この記事においては便宜上、いずれの場合も「求人票」として紹介します
ポイント①施設形態
施設形態によって園の規模や運営上の特徴が異なるので、きちんとチェックしておきましょう。
働き方にも違いが出てくるから、見逃さずに確認してね!
ポイント②職種
保育士さん向けの求人情報サイトであっても、ときには「保育補助」「栄養士」「調理員」など保育士以外の職種の求人が掲載されていることもあるので、注意しましょう。
ポイント③応募資格
保育士の求人の場合には、基本的に「保育士資格」を有していることが前提条件となりますが、中には保育補助などの無資格や、資格取得に向けて勉強中の人でも応募できる求人があります。
ポイント④雇用形態
「常勤」「非常勤」などが補足的に記載されていることもあります。
ポイント⑤給与・手当
求人票において、基本的に給与は額面で記載されています。
「額面」は事業者から支給される1ヶ月あたりの「総支給額」のことで、金額が決まった諸手当(住宅手当や家族手当等)のほか、残業代などの変動手当もすべて含まれています。
実際の手取り額は記載されている金額から社会保険料(健康保険料や雇用保険料)、住民税・所得税などを差し引いた金額となります。注意しましょう。
額面以外の記載方法もあるので要注意!
次のような記載方法もありますので、よく注意して、不明点は面接の際に確認しましょう。
基本給
固定給
残業手当については月ごとに変動するため含んでいないことが多いですが、あらかじめ給与のなかに「固定残業代(みなし残業)」が含まれている場合などもあるため、確認が必要です。
固定残業代(みなし残業)とは?
ひと月あたりの給与額に、一定時間分の残業手当が含まれていることを示します。
事業者によって「何時間分の固定残業代が含まれているのか」「金額がいくらなのか」は異なりますので、よく確認しておきましょう。
ただし、所定の時間を超過した場合には、別途残業代が支払われるホィ。
「勤務時間は長いのに、みなし残業代を含んだ給与のため収入が少ない……」というような不満にもつながりかねないので、月あたりの残業時間のめやすは、入職を決める前にチェックしておくと安心だね。
日給月給制
ただし、祝日や有給休暇などで勤務日数が減ったとしても、金額は減額されません。
手当にはどんなものがあるの?
労働基準法で支給が義務付けられている手当 | |
残業(時間外)手当 | 1日あたり8時間を超える労働に対して付与される |
休日手当 | 休日労働に対して付与される |
深夜労働手当 | 22時~5時の深夜労働に対して付与される |
そのほかの手当 | |
家族手当 | 配偶者や子どもの扶養にかかる費用負担に対する手当 |
住居手当(家賃手当) | 居住費負担の軽減を目的とした手当 |
資格手当 | 特定の資格・免許を有することに対する手当 |
職能手当(能力手当) | 保有する技能等に対する手当 |
役職手当 | リーダー・主任などの役職に対する手当 |
通勤手当 | 通勤にかかる交通費を支給するための手当(一部上限がある場合もあり) |
皆勤・精勤手当 | 無遅刻無欠勤など、優良な勤務姿勢に対する手当 |
処遇改善等加算 | 勤続年数やキャリアパスに応じて支給される手当(国による処遇改善政策) |
各自治体や事業者のホームページ等でチェックしてみるといいね!
また、付与基準もさまざまなので要注意だホィ!
ポイント⑥就業時間(勤務時間)
勤務時間の記載例
- 7:00~20:00(休憩60分/実働8時間のシフト制)
- 早番/7:00~16:00・中番/9:30~18:30・遅番/11:00~20:00(休憩60分)
- 7:00~20:00のうち週40時間勤務
いっぽうで、開園時間と就業時間が同じ記載の場合は、準備や片付けのために実質上すこし勤務時間が長くなっている可能性もあるから要チェックだよ!
ポイント⑦休日・休暇
記載方法もまちまちなので、違いをきちんと認識しておくことが大切です。
よく見る休日記載の例は以下の通りです。
完全週休二日制 | いずれの週もかならず2日休めます。 |
週休二日制 | 1ヶ月のうちに1週でも2日休める週があれば「週休二日制」になります。 |
4週8休制 | 4週間のうちに、8日間休みがあることを示します。 |
年間休日〇日 | 月単位ではなく、年単位での休日を記載しているケースです。 |
月8~10日 | 1ヶ月に8日~10日休めます。 |
休日と休暇の違いは……?
基本的には法律で定められている「法定休暇」と、事業者や園が独自で設けている「特別(任意)休暇」があります。
法定休暇 | ・年次有給休暇 |
特別(任意)休暇 | ・リフレッシュ休暇 |
「かならず元旦やお盆の時期に休みがとれる」という意味ではないことが多いから、確認が必要ホィね!
ポイント⑧待遇・福利厚生
退職金制度などがある場合も、この項目に記載されていることが多いでしょう。
社会保険
雇用保険
法律によってすべての事業者に加入が義務付けられています。
労災保険
法律によってすべての事業者に加入が義務付けられています。
厚生年金保険
一定基準以上の障がいが残ったり、亡くなったりした際には、従業員や遺族に保険金が支払われます。
健康保険
賞与・昇給
賞与
支給の対象になる場合には回数や金額のめやす(〇ヶ月分など)が記載されていますが、かならずしも提示金額が満額支払われるというものではないので、注意しましょう。
昇給
賞与と同様に、かならずしも昇給するとは限らず定期的に査定等が行われることがほとんどのため、めやすとして考えるとよいでしょう。
交通費等
事業者によって上限額が設けられている場合や、支給対象となる交通手段に制限があるケースもあるので、とくに遠方からの通勤やマイカー通勤を希望する場合はよく確認しましょう。
その他
- ユニフォーム等の貸与
- 家賃補助制度など独自の福利厚生制度
- 退職金制度
- 研修制度やキャリアアップ制度について
- 有給休暇や産前産後休暇等の取得実績
- 現状での定年年齢
- 試用期間と期間中の労働条件など
こんな「ブラック」な求人に注意して!
選考のなかで不明瞭な点がクリアにできればよいのですが、あいまいな認識のまま入職を決めてしまうと、あとで「こんなはずではなかった!」と後悔することにもつながりかねません。
以下に求人票のおもなチェックポイントをまとめました。希望条件の部分があいまいに書かれていないか、必ず確認しましょう。
- 「固定・みなし残業代」が含まれる場合は基本給とのバランスに注意
- 休日の表記方法に注意
- 社会保険の有無を確認
- 試用期間と期間中の待遇を確認
- 「交通費支給」は上限などの規定を確認
福利厚生制度などは実際に利用できているのか、実績が確認できると安心ホィね!
転職を成功に導くための求人票の活用法
限られた求人票の内容のなかで、その園のすべての情報を紹介することは不可能。
だからこそ「園や事業者のホームページをあわせて確認する」「応募前に問い合わせを行う」「選考の中で確認する」など、不明点や不安な部分はきちんと確認し、納得したうえで入職を決めるようにしましょう。
在職中で忙しくてもスムーズに求人を探すことができるし、求人票でわからないことがあってもキャリアアドバイザーに質問できるから安心だよ!
編集者より
何気なくチェックしてしまいがちですが、ここまで記事を読んでくださった保育士さんには、働くうえで重要なことが非常に多く記載されていることがお分かりいただけたことでしょう。
転職は誰にとっても人生における大きな転機。
求人票を正しく読み取ることで、あなたにとって納得のいく転職の第一歩が踏み出せることを願っています!
参考文献・サイト
- 東京労働局 東京ハローワーク「求人票の見方」(2016/6/22)










