【保育園】わらべうたを取り入れよう!ねらいや年齢別のおすすめを紹介

楽しそうな男の子
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古くから歌い継がれてきた「わらべうた」。
親しみのあるリズムで、大人から子どもまで幅広い年代に愛されています。
保育園でも、あらゆる場面で積極的に取り入れられています。
保育士のなかには「もっとわらべうたのレパートリーを増やしたい!」という人も多いでしょう。

そこでこの記事では、年齢別におすすめのわらべうたをご紹介します。
また、わらべうたを楽しむタイミングや、取り入れるときのポイントについても解説しますので参考にしてください。

保育園で楽しむ「わらべうた」とは?

手遊び
わらべうたの「童(わらべ)」は、子どもを意味します。
子どもの民族音楽として伝承されてきたわらべうたは、今現在も親から子どもへ、子どもから子どもへと歌い継がれています。

わらべうたの特徴は、簡単で覚えやすいメロディにあります。
音域が狭く、歌いやすく作られているため、長く広く愛され続けているのです。
また、わらべうたに登場する言葉には、昔ならではの言い回しが使用されています。
一度聞いただけでは、正しい意味を理解できない曲が多いのも大きな特徴のひとつです。

わらべうたを取り入れるねらい

わらべうたを楽しむ女の子
聞きやすく歌いやすいわらべうたには、子ども達にさまざまな影響を与えます。
ここからは、わらべうたを子ども達の活動に取り入れるねらいを解説します。

触れ合い遊びとして愛着関係を育む

わらべうたには、ただ歌うだけではなく手足の動きを加えた運動の要素も組み込まれています。
2人1組になって手を合わせながら歌う曲も多いため、触れ合いながら愛着関係を育めます。

歌に合わせて手指や体を動かす楽しさを知る

わらべうたに合わせて手をたたいたり、足を踏み鳴らしたり、体を動かす楽しさを知ることも大きなねらいのひとつです。
何度も繰り返しおこなうことで、子どもの運動能力を刺激できるといえるでしょう。

古くから歌い継がれてきた伝承遊びを味わう

わらべうたは、おばあちゃんやおじいちゃんが歌っていた古い曲です。
昔の難しい言葉が使われているわらべうたを歌うことで、日本の伝承遊びを味わうことができます。
地方によって違いがあることを知るのも、大きな学びになりますよ。

同じリズムを繰り返すことで思考力を育む

同じリズムを何度も繰り返すうちに、子どもの思考力が育まれます。
わらべうたに出てくる言葉や数を繰り返すうちに、その概念を感覚的に身に付けることが可能です。
また、お友達と一緒に楽しむことで、社会性が身に付くのもうれしいポイントです。

年齢別!おすすめのわらべうた

ピアノを弾く男の子
積極的に取り入れたいわらべうたですが、どのような歌が良いか迷う保育士も多いのではないでしょうか?
ここからは、子どもたちに人気のわらべうたをご紹介します。年齢別に紹介しますので、ぜひ取り入れてみてくださいね。

0歳児におすすめのわらべうた

0歳児におすすめのわらべうたは、以下のとおりです。
いっぽんばしこちょこちょ
ちょちちょちあわわ
うえからしたから
おおなみこなみ
おてぶしてぶし
あがりめさがりめ
いちりにり
ぼうずぼうず

おしゃべりのできない0歳児には、触れ合い遊びや目で見て楽しめるようなわらべうたがおすすめです。
ねんね期の赤ちゃんでもおこなえるため、成長過程に合わせて楽しみましょう。

1歳児におすすめのわらべうた

1歳児におすすめのわらべうたは、以下のとおりです。

おすわりやす
ぼうがいっぽん
ぎっこんばったん
かたどんひじどん
むすんでひらいて
だるまさん
もちっこやいて
ここはとうちゃんにんどころ

乳児は、真似っこ遊びが大好きです。
保育士がゆっくり何度も繰り返すことで、歌も動作もすぐに覚えてくれますよ。
「ぎっこんばったん」や「おすわりやす」は、親子参観にもおすすめです。

2歳児におすすめのわらべうた

2歳児におすすめのわらべうたは、以下のとおりです。
えんやらもものき
おふねがぎっちらこ
うまはとしとし
おべんとうばこのうた
あめこんこん
おちゃをのみに
いちごにんじん
いちべいさんとごんべいさん

同じわらべうたを何度も繰り返したがる2歳児には、少し難しい言葉や数字が組み込まれたわらべうたがおすすめです。
とくに「いちごにんじん」「いちべいさんとごんべいさん」などは、数の概念を刺激できます。

3歳児におすすめのわらべうた

3歳児におすすめのわらべうたは、以下のとおりです。
かごめかごめ
げんこつやまのたぬきさん
あぶくたった
ひらいたひらいた
おさらにたまごに
とおりゃんせ
もぐらどんの

3歳児になれば、お友達と一緒にわらべうたを楽しめるようになります。
「かごめかごめ」や「とおりゃんせ」などは、危険がないよう広いスペースを確保しておこないましょう。

4歳児におすすめのわらべうた

4歳児におすすめのわらべうたは、以下のとおりです。
なべなべそこぬけ
おてらのおしょうさん
おしくらまんじゅう
アルプスいちまんじゃく
おせんべやけたかな
おちゃらか
いろはにこんぺいとう

幼児には、リズム遊びのように楽しめるわらべうたがおすすめです。
2人1組で向き合って楽しむことでコミュニケーション能力を育みます。
まずは保育士が、ゆっくり分かりやすい見本を見せてあげましょう。

5歳児におすすめのわらべうた

5歳児におすすめのわらべうたは、以下のとおりです。
だるまさんがころんだ
ゆうびんやさん
ずいずいずっころばし
はないちもんめ
あんたがたどこさ
ちゃちゃつぼ
やまでらの
いちわのからすが

5歳児になると、わらべうたで集団遊びを楽しめるようになります。
なわとびを取り入れている保育園であれば「ゆうびんやさん」「いちわのからすが」などを楽しんでも良いですね。

いつ取り入れる?わらべうたを楽しむタイミング

わらべうたイメージ
たくさん種類があるわらべうたですが、どのようなタイミングで取り入れると良いのでしょうか?
ここからは、わらべうたを楽しむタイミングについて解説します。

朝の会での毎日の歌遊び

多くの保育園では、朝の会で季節の歌を歌います。
春なら「ちょうちょ」、梅雨なら「かたつむり」など、季節ごとの雰囲気を楽しみます。
季節の歌と合わせてもう1曲、わらべうたを取り入れてみてはいかがでしょうか?
とくに、数字が組み込まれている「いちごにんじん」「いちべいさんとごんべいさん」などの数え歌がおすすめです。
言葉遊びとして語彙力を育てられます。
月や季節ごとに、取り入れるわらべうたを変えても良いですね。

設定保育での取り組み

設定保育の時間であれば、みんなでできる「とおりゃんせ」や「だるまさんがころんだ」などを楽しみましょう。
ホールや園庭を利用して、ケガがないよう配慮したいですね。

また、わらべうたは設定保育の導入としても便利です。
「おてらのおしょうさん」など、保育士の真似をしているうちに、次の活動への集中力がアップします。

自由遊びのさりげない触れ合い

自由遊びのとき、出してある遊びに興味を示さず保育士に甘える子どもはいませんか?
そのような子どもは、保育士との触れ合いを求めていると考えられます。
そんなときは子どもの気持ちを受け止めて、さりげなくわらべうたを取り入れてみましょう。
「一本橋こちょこちょ」「おすわりやす」など、触れ合いながら楽しめる遊びがおすすめです。

参観日や発表会の出し物

わらべうたは、参観日や発表会の出し物としてもおすすめです。
「あんたがたどこさ」や「やまでらの」のリズムに合わせたボール遊びを披露したり、保護者と向かい合って「おせんべやけたかな」や「ずいずいずっころばし」を楽しんだり…。
一度は聞いたことがあるという保護者が多いのも、わらべうたの大きな魅力のひとつです。
親子で楽しめる曲として活用してみましょう。

保育にわらべうたを取り入れるときのポイント

保育園の様子
わらべうたを保育に取り入れる際には、いくつか注意点があります。
子ども達がしっかり楽しめるよう確認しておきましょう。

安全に配慮して触れ合いをおこなう

わらべうたには、肌と肌の触れ合いが多く含まれます。
子どもをケガさせないよう、爪を短く切っておく、腕時計やアクセサリーを外しておくなどの配慮が必要です。
また、縄やボールを使うときは、十分なスペースを確保しておきましょう。

子どもの要望に答え何度も繰り返す

わらべうたは、短く歌いやすいように作られています。
そのため、子どもから何度も同じ歌を繰り返すよう要望があります。
そんなときは、子どもが満足するまで何度も繰り返してあげましょう。
保育士と触れ合い遊びを繰り返すことで、愛着関係や自己肯定感を育めます。

日常的に取り入れて親しみを持ってもらう

わらべうたは、特別なときに歌う曲ではありません。
日常的に取り入れることで、子ども達に親しみを持ってもらうことが大切です。
ふとした瞬間、保育士が口ずさむだけでも、子ども達は興味を持ってくれますよ。

取り入れているわらべうたは各家庭にも周知する

保育園で取り入れているわらべうたは、保護者にも共有しておきましょう。
子どもが気に入って覚えたわらべうたであれば、自宅でも楽しみたいと考える保護者も多いはずです。
地域や世代によって細かい言い回しが異なるため、しっかり確認しておきたいですね。

まとめ

子ども達に大人気のわらべうた。
積極的に取り入れることで、子どもの情緒の安定や運動能力向上に大きく影響を与えます。
また、昔ながらの難しい言葉や言い回しが多いため、良い学びにつながります。
どのようなねらいを込めておこなうか、しっかり指導案を立案して取り入れてみましょう。
とはいえ、わらべうたを楽しめるのは設定保育だけではありません。
子ども達がリラックスしている自由遊びの時間に取り入れることで、より親しみを感じてもらえますよ。
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