【保育園】お店屋さんごっこを楽しもう!導入や進め方|簡単なアイディア

おもちゃの洋菓子
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子ども達の大好きなお店屋さんごっこ。異年齢活動や夏祭り、お泊まり保育、参観日など、さまざまな行事でお店屋さんごっこを実施する保育園も多いのではないでしょうか?お店屋さんごっこは、企画から準備、当日の運営まで長期的な学びが期待できます。この記事では、お店屋さんごっこの導入や進め方、おすすめのアイディアをご紹介します。

保育園でお店屋さんごっこをおこなうねらい

おもちゃのお金
保育園でお店屋さんごっこを取り入れるねらいは、以下のとおりです。

● 異年齢交流を楽しむ
● 社会性を学ぶ
● 創造力や発想力を育む
● コミュニケーション能力を培う
● 語彙力を身に付ける


「どんなお店にしようかな?」「お店にはどんな品物を並べる?」など、企画から楽しめる幼児クラス。そして、手作りバッグだけ準備してお買い物を楽しむ乳児クラス。保育園全体で楽しめるため、それぞれの年齢に合ったねらいを設定したいですね。

お店屋さんごっこの導入&進め方

お店屋さんごっこをする園児
保育園でお店屋さんごっこを楽しむときは、以下のような流れで進めましょう。

絵本の読み聞かせで興味・関心を刺激する

まずは、お買い物をテーマにした絵本を読み聞かせて、子ども達の興味・関心を刺激しましょう。とくにおすすめの絵本は、以下のとおりです。

● かばくんのおかいもの/作・絵:ひろかわさえこ
● おかいもの/作・絵:前田まゆみ
● おかいものだあいすき/作:渡辺茂男 絵:大友康夫
● バムとケロのおかいもの/作・絵:島田ゆか


普段よりおままごとグッズを多く配置するなど、お買い物遊びに興味を持てるような環境構成もおすすめです。

おままごとでお買い物に必要な言葉を学ぶ

自由遊びでおままごとをしながら、お買い物に必要な言葉を学びましょう。

● こんにちは
● いらっしゃいませ
● りんごをひとつください
● 10円です
● はい、どうぞ
● ありがとうございました
● またきてくださいね


普段、お家の人がどんな言葉でお買い物をしているか、子ども達に尋ねてみましょう。

お店屋さんごっこの内容を話し合う

お店屋さんごっこの実施を伝えたら、さっそく内容を話し合いましょう。住んでいる町にはどんなお店があるのか、思い浮かぶものを言い合っても良いですね。

● 八百屋さん
● お魚屋さん
● お肉屋さん
● ドーナツ屋さん
● たこ焼き屋さん
● お弁当屋さん
● おもちゃ屋さん


そのなかで「どんなお店を作るか」「お店ではどんなものを売るか?」などを決めていきましょう。

お店屋さんごっこの品物作りをする

お店屋さんの内容が決まったら、品物作りに入ります。各家庭に廃材を集めてもらうよう依頼する場合は、おたよりなどで早めに伝えましょう。品物のほか、以下のようなものも作ります。

● お店の看板
● お買い物に使うお金
● お買い物で使えるチケット
● 買ったものを入れるカバン
● カラーポリ袋などでエプロン


チラシやポイントカードなどを作ってもおもしろいですよ。

役割分担や開店準備を進める

お店屋さんの準備を進めつつ、役割分担も決めていきましょう。

● お金を受け取る人
● 商品を渡す人
● お客さんを呼び込む人


大きなホールなどを使い、数日前から開店準備を進めます。日めくりカレンダーを用意すれば、子ども達のワクワクする気持ちを盛り上げられますよ。

お店屋さんごっこを開催する

当日、それぞれの担当に分かれてお店屋さんごっこを楽しみます。保育士は「言葉のやりとりを楽しめているか?」「すべてのお店を回れているか?」などを確認しながら、必要に応じて援助します。スタンプラリーのように、回ったお店を把握しやすい工夫を導入しても良いですね。

お店屋さんごっこの開催方法

笑顔の園児たち
お店屋さんごっこの開催方法は、以下のようにさまざまです。保育園の規模や、どのような催しにするかによって対応を検討しましょう。

クラスで役割を分ける

保育園全体でお買い物ごっこをおこなう場合は、クラス単位で役割を分けても良いでしょう。クラスごとに担当するお店屋さんを決めたり、前半・後半に分けてお店屋さんとお客さんの役割を入れ替えたり…。混雑なく楽しめる方法を採用しましょう。

年長児が年少児を招く

お店屋さんごっこの準備はとても大変です。そのため、0・1・2歳児はお客さん、3・4・5歳児はお店屋さんと決めてしまっても良いでしょう。年少児を招き終わったら、幼児クラスが交代でお買い物を楽しみます。

参観日で保護者と楽しむ

参観日でお店屋さんごっこを実施する場合は、子ども達が保護者と一緒にお店を回れるよう工夫しましょう。保育士がお店屋さん準備しておき、保護者に担当してもらう方法もあります。

お店屋さんごっこにピッタリ!アイデア一覧

カラフルなドーナツ
どんなお店屋さんにしようか考えたとき、大切なのは「品物を準備できるかどうか」です。たとえば、子ども達の意見を採用して「お肉屋さん」に決めたとします。しかし、お肉屋さんにあるのは生のお肉。赤やピンクの折り紙でお肉を作る…となると難しいですよね。

● 廃材など保育園にあるもので再現できる
● 子ども達がその商品を理解できる
● お買い物したいと思えるもの


上記のようなポイントを意識して、お店屋さんを決められると良いでしょう。

お店屋さん

内容

アイスクリーム屋さん

・茶色の画用紙でコーンを作る
・画用紙やお花紙を丸めてカラフルなアイスクリームを作る

パフェ屋さん

・透明カップに丸めたお花紙、綿、ビーズ、毛糸を入れる
・スプーンやストローを差す

ドーナツ屋さん

・折り紙を細長く丸めて端をつなげて円にする
・絵の具で色をつけたり、ビーズのトッピングを乗せたりする

クレープ屋さん

・折り紙を丸めて果物をつくる
・紙皿を黄色く塗って、果物や綿を入れて丸める

焼きそば屋さん

・茶色の毛糸や画用紙で作った具材で焼きそばを作る
・透明のパックに入れてお箸をつける

たこ焼き屋さん

・古紙を丸めて薄茶色の折り紙で包む
・上からソースとして茶色の絵の具を塗る

お寿司屋さん

・白い紙を四角に整えてシャリを作る
・画用紙でタマゴやマグロなどを作ってシャリに乗せる

ピザ屋さん

・台紙になる薄茶色の画用紙を三角に切る
・トッピングを準備して両面テープを仕込み、お客さんにその場で具を選んでもらって盛り付ける

アクセサリー屋さん

・毛糸やすずらんテープに大きめのビーズを通していく
・端を結んでネックレスや腕輪にする

お魚釣り屋さん

・ビニール袋に丸めたお花紙を入れて、目玉シールを貼る
・スコップなどで魚をすくって遊べるようにする

時計屋さん

・紙コップの底部分をカットして時計盤を作る
・紙コップの上部をカットして腕輪部分を作る
・油性カラーペンでおしゃれに彩る

食べ物屋さんもおすすめですが、保育士が主体となって「うちわ工作」「的当て」などのコーナーを設けるのもおすすめです。

【年齢別】お店屋さんごっこを楽しむポイント

おもちゃのレジとお金
ここからは、お店屋さんごっこを楽しむポイントを年齢別にご紹介します。

1歳児

1歳児は、まだうまくお店屋さんごっこを楽しめないため、お客さんになってもらうと良いでしょう。保育士や幼児クラスのお友達に促されながら、欲しい商品を手に取ったり、気になる品物を指差ししたり。お店屋さんごっこの雰囲気を楽しめるだけで十分です。参観日の場合は「どれにする?」「おいしそうだね」など、言葉を交わしながら親子のスキンシップを楽しんでもらいましょう。

2歳児

保育園全体でお店屋さんごっこをおこなう際、2歳児も1歳児と同じくお客さんがおすすめです。カバンや財布を手作りして、行事に参加する楽しさを味わいましょう。お買い物を楽しむときは「ください」「ありがとう」など、会話を楽しめるよう援助しましょう。

3歳児

3歳児は、お店屋さんごっことお客さんの時間をしっかり分けて、混乱しないよう配慮してあげましょう。年長クラスのお友達と、異年齢交流をかねて一緒に行動しても良いですね。「こんにちは!」と、自分からお店に行けない子どもも多いため、保育士が必要に応じて援助しましょう。

4歳児

4歳児になれば、見通しを持ってお店屋さんごっこを楽しめるようになります。品物を作るときは「喜んでもらえるかな?」、お店屋さんになるときは「お客さんたくさんくるかな?」など、想像力もアップ!「どうしたらもっと盛り上がるかな?」などと問いかけ、子ども達の自由な発想を引き出しましょう。

5歳児

5歳児のお店屋さんごっこは、よりリアルさを追求すると盛り上がります。画用紙でお金を作ったり、ポイントカードを作ったり。「レジ袋はいりますか?」「お箸をつけますか?」などといったセリフを追加するのも良いですね。主体的に進められるため、年下児の意見を聞いたり、誘導してあげたりすることも学びにつながります。

お店屋さんごっこをおこなうときの注意点

はさみを使う園児
保育園でお店屋さんごっこを実施するときは、以下のようなポイントに注意しましょう。

しっかり時間をかけて準備する

お店屋さんごっこの実施は、導入から計画、準備まで時間をかけておこないましょう。とくに4~5歳児は、子ども同士で試行錯誤しながら進めます。創意工夫の時間を大切にできるようにしたいですね。

子どもの世界観を尊重する

子どもは、大人にはない柔軟な発想を持っています。基本的な流れを導きつつ、大人が思う「お買い物」の常識を押し付けすぎないようにしましょう。子どもの世界観を大切にすることで、表現する楽しさを味わえます。

品物作りは安全に配慮しておこなう

品物を作るときは「誤飲の可能性がないか?」「部品が外れてケガをしないか?」など、安全面の確認も大切です。たとえば、ホッチキスを使用した場合、持ち帰ったあとに針が出てきてケガをしてしまう可能性があります。使用する材料にも留意しましょう。

まとめ

この記事では、お店屋さんごっこの進め方について解説しました。子ども達は、普段のお買い物の様子をよく観察しています。そのため、4~5歳児はよりリアルなお買い物ごっこを実現できるようにしたいですね。

また、お店屋さんごっこは異年齢活動にピッタリです。年上児への憧れ、年下児への優しさの気持ちを抱く良い機会のため、ぜひ取り入れてみてください。
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