保育におすすめのデカルコマニーとは？遊び方やアイディアを紹介！

保育の製作におすすめのデカルコマニーとは？

デカルコマニーとは「転写」という意味があり、紙などに絵の具を垂らして、乾かないうちに別の紙を押し付けて模様を作る芸術技法になります。

偶然できた色や形を楽しむことができるデカルコマニーですが、色の配置や押さえ方を変えることでさまざまな模様が出来上がるので、子ども自身が工夫しながら楽しめるのも魅力的。

絵の具遊びを取り入れるのが難しいと感じている保育士さんも多いかと思いますが、デカルコマニーは絵の具遊びのスタートとしてもおすすめです。

簡単にきれいな模様が出来上がるので、３歳以上児クラスだけでなく３歳未満児クラスでも楽しんでみてはいかがでしょうか。

デカルコマニーの基本の遊び方はとても簡単です。

〈デカルコマニーの基本〉

①半分に折り目をつけた紙を用意する。

②絵の具をチューブから直接絞り出して、指や筆で伸ばす。（絞り出したままでもOK）

③絵の具が乾かないうちに折り目に沿って紙を折る。

④紙をゆっくりと開いて完成。

このように簡単に絵の具遊びを取り入れられる上に、どんな模様ができるのか・できた模様は何に見えるのか、デカルコマニーはそんなワクワクや想像力をかき立ててくれます。

デカルコマニーのねらいとしては、

・色の混ざり合いや模様を楽しむ

・指先を使って絵の具の感触を味わう

・自由に表現することを楽しむ

など、どんなことを子ども達に感じて欲しいかを考えてねらいを立ててみてください。

手軽に絵の具遊びを楽しめるデカルコマニーは、０〜２歳児でも基本の遊び方で保育に取り入れることができます。その他の年齢では遊びを展開することでさらに楽しむことができるので、年齢別に紹介していきます。

３歳児クラスでは、保育士さんが画用紙を『ちょうちょ』『さかな』『おはな』などの形に切っておくのがおすすめです。

出来上がった模様に、子ども自身で顔を描いたり葉をのりで貼り付けたりして、指先を使った作品作りを楽しんでみてください。

４歳児クラスでは、画用紙に描いたデカルコマニーの作品を思い思いの形に切ったり、保育士さんが作った作品を真似たりして、子ども自身で完成できるようにしてみましょう。

自由に製作できるように、筆やはさみ・セロテープ・のりなど、さまざまな道具を用意しておくことをおすすめします。

5歳児クラスでは、偶然できた模様を楽しむだけでなく、開いたらどんな模様になるのか想像しながら絵の具をつけたり、水を入れた絵の具とそのまま出した絵の具の模様の違いなど、実験のように色々と試してみるのがおすすめです。

デカルコマニーでは、好奇心・探究心・想像力を養うことができるので、子どもがワクワクしながら遊べるような声かけをしてみてください。

保育にデカルコマニーを取り入れる前の導入として、絵本を読むのもおすすめです。子ども達が期待感を持ってデカルコマニーに取り組むことができるので、ぜひ参考にしてみてください。

作：松田　奈那子

出版社：KADOKAWA

３歳未満児クラスにおすすめなのが、デカルコマニーの基本的な遊び方を絵本にした「ぱったんして」です。

絵本の中の「ねえ　ぱったん　して」の合図と一緒に、実際に絵本をぱたんと閉じて開いてみると…いろんな形や模様があらわれて、子ども達が目を輝かせること間違いなし！

絵本と同じ作品を製作することで、子ども達も「ぱったんしてだ！」と絵本と遊びが繋がることを喜んでくれるでしょう。

作：福知伸夫

３歳以上児では、デカルコマニーの基本的な遊びをどんどん探求していく「ひらいてみると」の絵本がおすすめです。

デカルコマニーの遊び方を絵本で学びながら、男の子がどんどん色んな方法を試していく姿に、子ども達から「やってみたい！」の声が聞かれるかもしれません。

デカルコマニーの基本的な遊び方や保育での取り入れ方を紹介しました。

絵の具遊びの中でも手軽に楽しめる技法なので、絵本などを導入に取り入れながら、いろんな作品を作ってみてくださいね。