閉じる【祝日一覧】子ども達に伝えたい日本の祝日の由来をわかりやすく解説
日本には多くの祝日があり、それぞれに意味があります。保育園で、子ども達から「どうして明日はお休みなの？」など、祝日の存在について質問されることも多いでしょう。そのため、保育士は祝日の意味を正しく理解し、子ども達にわかりやすく説明できるようにしておきたいもの。そこでこの記事では、子ども達に伝えたい日本の祝日の由来を解説します。ぜひ参考にしてください。
日本の祝日一覧
祝日は正式には「国民の祝日」と呼ばれ、さまざまな事由により休日となる日のことです。「国民の祝日に関する法律」では、祝日は国民みんなで祝ったり感謝したりする日であると定められています。なお、日曜日と同じく、カレンダーでは祝日も赤色で表記されています。現在、日本の国民の休日は全部で16日。まずは、2024年を例に祝日一覧を確認してみましょう。
祝日 | 日付 | 概要 |
元日 | 1／1（月） | ・毎年固定 ・年のはじめを祝う |
成人の日 | 1／8（月） | ・1月第2月曜日 ・おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます |
建国記念の日 | 2／11（日） | ・政令で定める日 ・建国をしのび、国を愛する心を養う ※日曜日に祝日があたっているため翌月曜日は振替休日 |
天皇誕生日 | 2／23（金） | ・毎年固定 ・天皇の誕生を祝う |
春分の日 | 3／20（水） | ・3月20～21日（太陽の中心が春分点を通過する日） ・自然をたたえ、生物をいつくしむ |
昭和の日 | 4／29（月） | ・毎年固定 ・激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす |
憲法記念日 | 5／3（金） | ・毎年固定 ・日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する |
みどりの日 | 5／4（土） | ・毎年固定 ・自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ |
こどもの日 | 5／5（日） | ・毎年固定 ・こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する ※日曜日に祝日があたっているため翌月曜日は振替休日 |
海の日 | 7／15（月） | ・7月第3月曜日 ・海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う |
山の日 | 8／11（日） | ・毎年固定 ・山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する ※日曜日に祝日があたっているため翌月曜日は振替休日 |
敬老の日 | 9／16（月） | ・9月第3月曜日 ・多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う |
秋分の日 | 9／22（日） | ・9月22～23日（太陽の中心が秋分点を通過する日） ・祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ ※日曜日に祝日があたっているため翌月曜日は振替休日 |
スポーツの日 | 10／14（月） | ・10月第2月曜日 ・スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う |
文化の日 | 11／3（日） | ・毎年固定 ・自由と平和を愛し、文化をすすめる ※日曜日に祝日があたっているため翌月曜日は振替休日 |
勤労感謝の日 | 11／23（土） | ・毎年固定 ・勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう |
子ども達に伝える！日本の祝日（2024）の意味や由来
ここからは、詳しい祝日の意味や子どもへわかりやすく伝える方法をご紹介します。
1月1日／元日
1948年に国民の休日となった「元日」には「年のはじめを祝う」という意味があります。古くから元日には歳神様がやってくるといわれており、お迎えするためにさまざまな風習があります。
子どもに説明するときの例
1がつ1にちは「がんじつ」っていってね、あたらしい1年がはじまるひ なんだよ。かみさまがくるから、おせちりょうり をよういしたり、かがみもち をかざったりして おむかえするんだ。たいせつなひだから、ごあいさつには とくべつに「あけましておめでとうございます」っていうことばをつかうよ。
1月8日／成人の日
元日と同じく、1948年に制定された「成人の日」。元は1月15日に決まっていましたが、ハッピーマンデー制度により第2月曜日に変更されました。20歳になったことを祝う日ですが、法律により成年年齢が引き下げられるため、2022年以降は18歳以上が成人となっています。
子どもに説明するときの例
1がつ8にちは「せいじんのひ」っていってね、おとなになった おにいさん、おねえさん のことを おいわいするひだよ。せいじんしたひとは、わるいものを おいはらうために、キラキラした きものをきるんだ。みんなも、まちで すてきなきもの をきているひとを みられるかもしれないよ。
2月11日／建国記念の日
建国記念の日は、1966年に定められた祝日です。古くは日本の建国を祝う紀元節がありましたが、戦後に廃止となりました。紀元節の復活を願う国民の意向に応えるようにできたのが、建国記念の日です。
子どもに説明するときの例
2がつ11にちは「けんこくきねんのひ」だよ。いま みんなが すんでいるくには「にほん」っていうんだけど、こうやって たのしくくらせているのも、にほんっていう くにができたからなんだ。このひは、にほんのことを たいせつにしようねっていう ひなんだよ。
2月23日／天皇誕生日
「天皇誕生日」は、その名の通り天皇の誕生日がそのまま祝日となっています。制定当初は昭和天皇の誕生日4月29日でしたが、1988年には12月23日、そして2019年に現在の2月23日となりました。なお、昭和天皇の誕生日の4月29日のみ「昭和の日」に名前を変えて祝日として残っています。
子どもに説明するときの例
2がつ23にちは「てんのうのおたんじょうび」で おやすみなんだ。「てんのう」っていうのはね、みんなが しあわせにいきていけますようにって、いつも おいのりしながら おしごとをしているひとのことだよ。そんな すてきなひとの おたんじょうびだから、いちにち おやすみになっているんだ。
3月20日／春分の日
1948年に施行された「春分の日」は、春を迎えたことを喜び生物をいつくしむための祝日です。年によって日付が異なり、国立天文台により太陽が春分点を通過する瞬間を含む日を検討して定められます。
子どもに説明するときの例
3がつ20にちは「しゅんぶんのひ」だよ。「しゅんぶん」は「はる」のことで、あたたかい たいようがいっぱいになって、ふゆから はるに かわろうとしている ひのことなんだ。どんなところが はるらしいか、おさんぽで さがしてみようね！
4月29日／昭和の日
4月29日は、もともと昭和天皇の誕生日でした。皇位継承による法改正で天皇の誕生日が12月23日になってからは「みどりの日」と呼ばれる祝日になりました。その後、2007年から現在は「昭和の日」と名前を変えて、昭和の出来事を振り返り国の未来を考える日とされています。
子どもに説明するときの例
4がつ29にちは「しょうわのひ」っていう おやすみなんだ。いま、みんなが すごしているのは「れいわ」で、そのまえが「へいせい」、もうひとつまえが「しょうわ」っていうんだよ。いちばん ながかったのが「しょうわ」で、いろんなことがあった「しょうわ」をおもいだすひなんだよ。
5月3日／憲法記念日
1947年5月3日、日本国憲法の施行を記念して作られたのが「憲法記念日」です。日本国憲法が作られたことを祝い、日本がより成長できるようにと期待を込めて祝日を過ごします。なお、公布されたのは11月3日（文化の日）で、5月3日は施行日です。
子どもに説明するときの例
にほんには「みんなでたのしくくらす」「たたかいをせずにへいわですごす」などのきまりごとがあるんだ。そのきまりのことを「けんぽう」っていうんだけど、5がつ3にちは そんなけんぽうができたことを おいわいするためのひなんだよ。
5月4日／みどりの日
自然に親しみ感謝し、豊かな心を育む日として制定された「みどりの日」は、5月4日になる前は4月29日でした。しかし、2007年から「昭和の日」に変更になったことで、今の日付に変更されました。なお、5月4日になった要因は、5月3日の憲法記念日と5月5日の子どもの日に挟まれた国民の休日であったことです。
子どもに説明するときの例
5がつ4にちは「みどりのひ」っていうおやすみだよ。みんな、みどりいろ といえばなにがある？みどりいろは はっぱとおなじいろだね！このひは、もりとか おはなとか、しぜんに かんしゃしようねっていうひなんだ。
5月5日／こどもの日
1948年に制定された「こどもの日」は、もともと「端午の節句」と呼ばれる男の子の健やかな成長を祝う日として知られていました。1948年にこどもの人格を重んじ幸福をはかるための日として祝日に制定されました。なお、こどもの日はこどもの幸せを祈るだけでなく、母に感謝する日でもあります。
子どもに説明するときの例
5がつ5にちは「こどものひ」っていってね、みんなのしあわせとか、けんこうを いのるひなんだよ。こいのぼりをあげたり、ごがつにんぎょう をかざったりするよ。おやすみだから かぞくとすごしたり、うんでくれて ありがとうって おかあさんや おとうさんに かんしゃのことばをいったりしようね。
7月15日／海の日
1995年に制定された海の日は、もともと7月20日でした。しかし、成人の日と同じくハッピーマンデー制度によって2003年から7月第3月曜日へと変更されています。海の日は、海の恩恵に感謝し、日本の繁栄を願う日とされています。
子どもに説明するときの例
7がつ15にちは「うみのひ」っていってね、うみに ありがとうっていう きもちをもつひのことなんだ。うみには どんいきものがいるか しっている？おさかなとかワカメとか、うみには みんながいつもたべるものが たくさんあるんだ。おいしく たべられていること、うみにありがとうをつたえたいね。
8月11日／山の日
2016年に新設された「山の日」は、現在では最も新しい国民の祝日です。日本には多くの山があり、日々その恩恵を受けています。そのような山に親しみを持ち、感謝する日として定められたのが山の日です。
子どもに説明するときの例
8がつ11にちは「やまのひ」だよ。みんなの おうちのちかくにも、やまがあるね。きは、ものをつくるときの ざいりょうになったり、きれいなくうき をつくってくれたりするんだ。だから、いつもありがとうって かんしゃするひなんだよ。
9月16日／敬老の日
国民の祝日として1966年に設けられた敬老の日は、2002年までは9月15日で固定されていました。以降は、9月第3月曜日が敬老の日となり、長寿を祝ったり日々の感謝の気持ちを伝えたりする日として広く親しまれています。
子どもに説明するときの例
9がつ16にちは「けいろうのひ」っていってね、おじいちゃんや おばあちゃんに かんしゃのきもちをつたえるひなんだよ。いつもありがとうとか、ずっとながいきしてねとか、すてきなことばを とどけてあげたいね。
9月22日／秋分の日
1948年に施行された「秋分の日」は、祖先をうやまい、亡くなってしまった人をしのぶための祝日です。年によって日付が異なり、国立天文台により太陽が秋分点を通過する瞬間を含む日を検討して定められます。
子どもに説明するときの例
9がつ22にちは「しゅうぶんのひ」だよ。「しゅうぶん」は「あき」のことで、さむいひがふえて、なつから あきにかわろうとしている ひのことなんだ。しゅうぶんのひには、しんでしまった おじいちゃんやおばあちゃんとの おもいでをたいせつにするよ！
10月14日／スポーツの日
1966年、当初は「体育の日」として祝日に制定された「スポーツの日」。今の名前になったのは2020年のことです。また、当初は10月10日に固定されていましたが、2000年以降は10月第2月曜日になっています。
子どもに説明するときの例
10がつ14にちは「スポーツのひ」だよ。みんな、からだをうごかすのがすきだよね？スポーツのひは、みんなで からだをうごかすことを たのしもうっていうひなんだ。かけっことか、ボールあそびとか、みんなでいっしょにしようね！
11月3日／文化の日
1948年に制定された「文化の日」は、自由と平和を愛して文化をすすめる日とされています。11月3日は明治天皇の誕生日として広く周知されていたため、日付はそのまま文化の日として制定されました。
子どもに説明するときの例
11がつ3にちは「ぶんかのひ」っていうんだけど「ぶんか」ってわかるかな？たのしく しあわせにすごせるように、だれかが かんがえてくれたステキなアイディアのことだよ。みんなが たのしんでいるうたとか、おえかきとかも「ぶんか」があるんだ。ぶんかのひには、みのまわりのあそびに ちゅうもくしてみよう！
11月23日／勤労感謝の日
「勤労感謝の日」は「勤労を尊び、生産をお祝いし、国民互いに感謝しあう日」として、1948年に制定されました。以前は収穫に感謝する新嘗祭（にいなめさい）として親しまれていましたが、勤労感謝の日に制定されてからは「働くすべての人に感謝する大切な日」となりました。
子どもに説明するときの例
11がつ23にちは「きんろうかんしゃのひ」だよ。「きんろう」のいみは、はたらくってこと。いっしょうけんめい はたらいているひとたちに、かんしゃしようねっていうひなんだ。よのなかには たくさんのおしごとがあるけど、みんなは おおきくなったらなにになりたい？
まとめ
この記事では、日本の国民の祝日について解説しました。子ども達が祝日の意味について知りたがったとき、うまく話せるように参考にしてみてくださいね。今回は2024年の祝日を例にしましたが、固定ではない祝日は毎年日付が変わりますので注意してください。
