【保育園】ひも通しを製作に取り入れよう!ねらいやアイディア紹介

「ひも通し」とは、穴の開いたさまざまな素材にひもを通す動作のことを指します。ひも通しを楽しむためのおもちゃも数多く販売されており、発達を促すために積極的に取り入れたいものです。この記事では、保育園でも取り入れたいひも通しを使った遊びのアイディアやねらいについて解説します。
ひも通しとは?
ひも通しとは、穴の開いた素材にひもを通していく動作のことです。ビーズに糸を通す作業をイメージするとわかりやすいでしょう。穴が大きく使いやすいものであれば、1歳からでも十分に楽しめます。
とはいえ、まだ手先をうまく動かせない子ども達にとってひも通しは難し作業です。はじめは、ぽっとん落としに物を入れたり、輪投げの棒にリングを通したりしながら「通す」という感覚をつかんでいきます。
【指導案】保育にひも通しを取り入れるねらい
ひも通しには、さまざまな効果が期待できます。保育にひも通しを取り入れる際は、以下のような明確なねらいを込めておこなえると良いでしょう。
指先の器用さを養える
穴のなかにひもを通す作業は、指先の器用さを養います。ひもをつまんだり、目標とする穴に近づけたり、細かい作業をおこなうことで手指の巧妙性が高まるといえるでしょう。
思考力が鍛えられる
うまく穴に入らない経験を重ねることで、思考力が鍛えられます。どうしたらうまく穴に入れられるか、ひもを持つ指や角度を変えたりしながら試行錯誤します。
集中力が高まる
ひもを穴に入れるときは、集中力が欠かせません。ひとつ穴に通せると、またひとつ、もうひとつと意欲的に取り組み集中力がどんどん高まっていきます。
達成感が得られる
自分で試行錯誤しながらひもを穴に入れることで、大きな達成感が得られます。小さな成功体験を積み重ねることで、難しいことでもチャレンジしようという自信がつくようになります。
製作にひも通しを取り入れるポイント
保育園での遊びや製作活動にひも通しを取り入れる際は、以下のようなポイントを意識しましょう。
はじめは大きめの穴を用意する
ひも通しに初めてチャレンジするときは、大きな穴のあるビーズや輪っかを用意しましょう。最初からうまく穴にひもを入れられない経験が続いてしまうと、ひも通し自体に苦手意識を持ってしまいます。「楽しい」「もっとやってみたい」と思えるよう、簡単な動作からチャレンジしてみましょう。
ひもの先端にテープを巻いておく
ひも通しに使用するひもの種類にもよりますが、ひもの先がほつれてしまうと穴に入れにくくなります。先端にテープを巻いておくことで、穴に出し入れしやすくなります。
台紙を支えて出し入れしやすくする
ひも通しは、一般的に利き手にひもを持ち、反対の手で台紙を持っておこないます。しかし、慣れない間は両手を使った作業が大変です。最初は子どもにはひもだけを持ってもらい、大人が台紙を支えるように持つことで難易度を下げられます。
ひも通しを取り入れる製作アイディア5選
ビーズやボードタイプのひも通しを遊びのなかで楽しむのもおすすめですが、季節の製作にひも通しを取り入れてみませんか?台紙は画用紙、ひもは毛糸を使ってあたたかみのある作品を作ってみましょう!ここからは、ひも通しを取り入れた製作アイディアをご紹介します。
かたつむり
梅雨を迎える6月ごろの製作におすすめしたいのが、かたつむりの製作です。かたつむり製作は、殻の部分を絵の具で塗ったり、シールを貼ったりするなど、さまざまな手法で彩ります。殻の部分を、ひも通しで表現することで一味違った作品に仕上がります。
1、画用紙を丸く切ってかたつむりの殻の部分を表現する
2、丸く切った画用紙の周りにパンチで穴を開ける
3、穴にひもを通して*(アスタリクス)のように放射状になるようにする
4、画用紙で作ったかたつむりの体と貼り合わせる
ひまわり
7~8月ごろの製作におすすめなのが、夏の代表的なお花「ひまわり」です。ひまわりの製作は、中心のタネの部分に絵の具でスタンピングするなど、手法はさまざまです。毛糸を使ったひも通しを用いることで、ひまわりらしい温かい雰囲気を演出できます。
1、画用紙を丸く切ってひまわりのタネの部分を表現する
2、丸く切った画用紙の周りにパンチで穴を開ける
3、穴にひもを通して#(井の字)のように交差させる
4、画用紙で作ったひまわりの花びらと貼り合わせる
どんぐり
10~11月ごろ、秋の製作におすすめしたいのが「どんぐり」です。どんぐり本体に目や口を貼ったり、帽子にシールを貼ったりすることでかわいく仕上がります。今回は、帽子部分をひも通しで表現するアイディアをご紹介します。
1、画用紙を半円に切ってどんぐりの帽子の部分を表現する
2、半円に切った画用紙の周りにパンチで穴を開ける
3、穴にひもを通して帽子に横線をつける形に仕上げる
4、画用紙で作ったどんぐりの本体と貼り合わせる
クリスマスツリー
12月のクリスマスにピッタリなのが、クリスマスツリーの製作です。緑色の画用紙に、赤色や金色の飾りを飾ったり、白色の綿を貼ったりすることで華やかな印象に仕上がります。ひも通しに使用する毛糸は、白色や赤色などクリスマスカラーに合わせると良いでしょう。
1、画用紙をクリスマスツリーの形に切る
2、画用紙の周りにパンチで穴を開ける
3、ジグザグになるように穴にひもを通してツリーの飾りに見立てる
4、そのほか、画用紙や折り紙で作った飾りを貼りつける
てぶくろ
1~2月、寒い時期におすすめしたいのが「てぶくろ」の製作です。画用紙を手袋の形に切ってしまえば、アレンジは無限!色を塗ったり、絵の具で模様をつけたり、さまざまなデザインを楽しめます。毛糸を使うことで、より冬らしい雰囲気を演出できますよ。
1、画用紙を手袋の形に切る
2、画用紙の周りにパンチで穴を開ける
3、好きな穴にひもを通してさまざまな場所で交差させる
4、そのほか、ビーズなど好きな飾りを貼りつける
まとめ
この記事では、保育園で楽しむひも通しのねらいやアイディアをご紹介しました。手先を使うひも通しは、子ども達のさまざまな発達を促します。製作にも取り入れやすいため、普段の手法にプラスしてみてはいかがでしょうか?





