保育士さんが知りたい「保育参観」のイロハ~目的から年齢別のねらい、心構えまで~

保育士さんが日々考えている「よりよい保育」を保護者の方にも見てもらい、その活動の狙いや目的を理解していただく貴重な機会であると言えます。
しかし一方で、「子どものどんな姿を見せたら、保護者の方は喜ぶのかな……?」と悩んでしまう保育士さんは少なくありません。また、保護者の方の目の前で保育を行うことについて、緊張から苦手意識を持ってしまう人も多いようです。
今回の記事では、そんな悩める保育士さんのために「保育参観」を成功させるためのコツをまとめました!
保育参観とは
年齢別!保育参観のねらいと工夫のポイント
そのためにはさまざまな配慮と工夫が必要になります。
保育参観における年齢別のねらいと、工夫のポイントについてみてみましょう。
0歳
0歳児の場合は月齢によって発育の差が顕著に出るため、同じくらいの月齢の子どもでグループを作り、別れた状態で保護者に見てもらうのもいいですね。
子どもが保護者の存在に気付くと、普段通りに過ごすことが難しくなってしまいます。
そのため、0歳児の保育参観では気付かれないように窓越しに見てもらったり、のぞき穴を設けて順番に見てもらうなどの配慮が必要かもしれません。
こんな遊びがオススメ! |
生後何か月かによってできる遊びが異なる0歳児。発達に合わせて、子どもの喜ぶ遊びをしましょう。 |
1歳
給食の時間に参観を取り入れたり、可能であれば子どもの午睡中に保護者にも給食を味見してもらったりするのがいいですね。
1歳児も0歳児同様、保護者の姿が子どもに見つかると普段の保育ができなくなります。そばに行きたがったり、それが叶わないと泣きだしたりしてしまうからです。
しかし、0歳児よりも行動範囲の広がっている1歳児から隠れて参観するのには、やはりどうしても限界がありますよね。
そういうときにはあらかじめ時間を決めておいて、参観の最後に親子で一緒に遊ぶ保育参加のメニューを取り入れるといいでしょう。
こんな遊びがオススメ! |
感触を楽しんだり、手遊びのレパートリーが増えたりするころです。 |
2歳
この年齢の子どもはいわゆる「イヤイヤ期」を迎えていることが多く、家で保護者を困らせている子が園ではきちんとしていたり、またその逆もあるなど、家庭での姿と園での姿に大きなギャップが生まれます。
園でどう過ごしているかを見てもらうことで、保護者は家庭での育児について「このタイミングで叱っていいのか」「これは受け入れてあげればいいのか」など参考にできるので、ぜひ普段の姿を見せてあげるといいですね。
こんな遊びがオススメ! |
集中力が芽生え、手指の巧緻性も高まる頃。ごっこ遊びもできるようになります。 |
3歳
そのため、子ども一人ひとりが頑張っている姿を見せられるような集団遊びのメニューを考えられるといいですね。
子どもの個人差が如実に出てしまうようなものは、保護者の方が自分の子どもとお友達とを比べてしまったりするきっかけになりかねないので、避けた方が無難です。
年少クラスから入園した子どもの場合、不慣れな環境で不安そうにしていることもあります。保護者の方はそれを見るとつい近くに寄ってしまいがちですが、他の子どもはしていないのに自分のところにだけ保護者が来ると、子どもはかえって不安を覚えます。
席を立たずに、子どもを笑顔で見守ってもらうようにしましょう。
こんな遊びがオススメ! |
友達との関りを深め、高度なごっこ遊びをするようになります。簡単なルールも理解できるようになる年齢です。 |
4歳
この頃になると保護者の関心は「うちの子はどんなことに興味を持っているのかしら」「小学校の授業についていけるかな?」といった教育的な方向に向かっていきます。
そのため、保育参観では自由に絵を描いてもらったり工作をしてもらったり、子どもの個性を知ってもらえるような保育メニューを考えるといいですね。
こんな遊びがオススメ! |
ルールを守ったり、言葉遊びを始めたりする年代。全身を使ってさまざまな動きができるようになります。 |
5歳
保育参観では子どもたちが自分たちで物事を話し合い、協力しながら園での生活を送っている姿を見せられるとよいでしょう。子どもの自主性や集団での助け合いを目の当たりにすることで、保護者には我が子の成長を実感してもらえるはずですよ。
こんな遊びがオススメ! |
全身を使った遊びがいいですね。自分達で計画を立て、達成感を得られるようなものもおすすめです。 |
保育参観の計画・準備
園の方針を確認した上で、保育参観のお知らせはスケジュールに余裕をもって渡すようにしましょう。
保育参観の計画と実施の流れは以下の通りになります。
★参観日の日案 |
日程調整が終わったら、参観日の活動計画を立てます。 |
★保護者へのお知らせプリントの作成、告知 |
日程と内容が決まったら、保護者あてのプリントを作成します。保護者が問い合わせる必要のない、簡潔でわかりやすい内容にすることを心がけましょう。 |
★掲示物や道具の準備 |
保育参観に参加する保護者にとっては、子どもの様子はもちろんのこと、「園がどのような場所なのか?」「そこで子どもたちはどんなものを作っているのか?」も気になるところ。 |
★環境整備 |
保護者の方はいわばお招きしているお客さまです。参観日当日に困ることがないよう、入り口やお手洗い、見学ルートなどをスムーズに移動するための準備をしておきましょう。 |
成功させるために! 保育士が気をつけたいポイント
さまざまな保護者の方が一挙に集まる保育参観。子どもにとっても保護者にとっても、そして保育士にとっても有意義な時間にするためには、ちょっとしたことから意識してみるとよいかもしれません。
好印象の身だしなみ
働き始めの頃を思い出して、清潔感があって子どもの安全面にも配慮した身だしなみを改めて心がけるようにしましょう。
主役はあくまで子どもたち
しかし、保育参観の主役はあくまで子どもたち。保護者が知りたいのは子どもたちの園での様子であり、保育士がどのような保育を行っているのかは二の次であると言っても過言ではありません。
保育士さんが一生懸命やっていることは、その姿から自然と伝わるもの。子どもたちと保護者の方が楽しい時間を過ごせるように心がけることが大切です。
保育参観で困ったときは
そもそも、保育参観と保育参加ってどう違うの?
こちらは保護者にも積極的に保育に参加してもらい、保育の在り方を園と家庭とで共有することを目的としているもの。保育参観とは、似ているようで実は違います。
保育参観はあくまで「子どもの日常を保護者に見てもらうもの」。プログラムの関係で保護者の方にごいっしょしてもらうこともありますが、原則としてできるだけ保育に介入してもらわないように配慮をしてもらいます。
保護者の私語が多い……
笑顔でにこやかに、「保育中の私語はご遠慮ください」とお伝えするようにしましょう。言い聞かせたり突っぱねたりするような口調にならないよう注意が必要です。
編集者より
ですが、いつもと違った環境で落ち着かない思いをしているのは子どもたちもいっしょ。先生が不安そうな顔をしていたら、子どもたちも日頃のように元気には振る舞えないですよね。
事前準備をしっかりして臨めばきっと大丈夫。短くても構わないので、はきはきと元気に始まりの挨拶をして、参観日の一日を楽しいものにしましょう!
参考文献・サイト
- 『実例でわかる保育参観&懇談会性向マニュアル』成美堂出版(2018/4/1)








