指導計画作成のコツを考える~保育士全員が悩みを経験?!~【前編】

- 【前編】 …まずは指導計画がなぜ必要なのか、またその種類や、長期計画、短期計画ごとに作成の際に気を付けたいポイントをご紹介します。
- 【後編】 …計画作成の際に押さえておきたい、年齢ごとの発達の特徴や、1日の保育の流れ、季節ごとの行事や文章の書き方についてご紹介します。
《後編の記事を読む》 【後編】指導計画作成のコツを考える~保育の流れと発達特徴の把握~
アンケートでは100%悩んだ経験あり!
指導計画づくりは難しい!
指導計画作成に悩む保育士さんの声 |
◆初任で園の1年の流れがわからず、見通しを持って計画が立てられない。(20代女性) |
アンケート調査では100%が苦戦の経験あり
保育士さんが指導計画で悩む点の例 |
●ねらいや内容のマンネリ化 |
そもそも指導計画とは?基本をおさらいしよう!
【保育所保育指針】第4章 保育の計画及び評価 |
保育所は第1章(総括)に示された保育の目標を達成するために、これを具体化した「指導計画」を作成しなければならない。 保育過程および指導計画はすべての子どもが、入所している間、安定した生活を送り、充実した活動ができるように、柔軟で発展的なものとし、また一貫性のあるものとなるよう配慮することが重要である。(以下略) |
指導計画の基本的な留意点 | |
1 | 子どもの生活や発達を見通し長期的な指導計画と、より具体的な子どもの日々の生活に即した短期的な指導計画を作成すること |
2 | 子ども一人ひとりの発達過程や状況を十分踏まえること |
3 | 子どもの発達過程を見通し、生活の連続性、季節の変化などを考慮し、子どもの実態に即した具体的なねらい及び内容を設定すること |
4 | 具体的なねらいが達成されるよう、子どもの生活する姿や発想を大切にして適切な環境を構成し、子どもが主体的に活動できるようにすること |
特に留意すべき点とは…? | |
発達過程に応じた保育 | 【3歳未満】 |
長時間にわたる保育 | 発達過程、生活のリズムおよび心身の状態に十分配慮して、保育の内容や方法、職員の協力体制、家庭との連携などを指導計画に位置付ける |
障害のある子どもの保育 | 一人ひとりの発達過程や障害の状態を把握し、適切な環境下で、他の子どもとの生活を通じてともに成長できるよう指導計画に位置づける |
小学校との連携 | 就学に向けて保育所の子どもと小学校児童との交流や職員同士の交流、情報共有や相互理解など積極的な連携を図るよう配慮する |
家庭及び地域社会との連携 | 生活の連続性を踏まえ、家庭及び地域社会と連携して保育が展開されるよう配慮する(地域の自然、人材、行事、施設などの活用) |
指導計画の種類とそれぞれの目的を考えよう
全ての指導計画に共通する注意点
◆関連性と連続性を持たせること
◆子どもの発達をしっかり理解すること
◆ねらいと内容を明確にすること
その年度、月、週、日にそれぞれ子どもの中に育ちつつある、また育てたいと思う心情、意欲、態度に対する目標です。
(例)…保育者の援助のもと身の回りのことをできるようになり、自分でできる喜びを感じる。
(例)…自然の変化に気付いたり、全身を使って遊ぶ楽しみを発見する。
ねらいを達成するために必要な活動であり、それは保育者の指導、援助していく事柄でもあります。具体的な活動内容のほか、活動を通じて子どもたちが体験する内面的な感情も含まれれます。
(例)…園庭の遊具で遊ぶなかで、体を動かす楽しさを学ぶ。
(例)…体調や気候に合わせて衣服を調節する習慣をつける。
◆4つの視点からの保育環境の構成
・安全・安心できる環境
・発達に応じた環境
・興味や欲求に応じた環境
・課題性をもつ環境
◆必要に応じて修正していくこと
【長期指導計画】を作る際に気を付けたいこと
◆年間計画の留意点◆
・子どもは気候の影響を受けやすいため季節ごとの配慮をする
・行事について長期的な見通しをもって実施する
・計画通りに保育ができない可能性も考えて計画には弾力性を持たせる。
・年間計画の上位理念として、園全体の方針も考慮する。
計画に沿って用意された環境で生み出されるであろう、幼児の活動を予想します。
(例)…園庭で好きな遊びをする
(例)…友だちと一緒に遊び場を決めて一緒に使う。
予想される子どもたちの活動に沿って、そこから子どもたちがねらいを身につけるために必要な保育者の手助けの方法を書きます。
(例)…自然物を使った遊びでの子どもの気付きを受け止める。周囲の子にも考えたり試す姿を伝え、興味関心が広がるようにする。
園生活を考えるうえで家庭や地域との連携で特に注意すべきことを記載します。家庭への連絡や地域の環境を活用するためのやり取りなどについて触れます。
(例)…小学校の交流担当職員との連携を密にとり、子どもたち同士の交流の機会を設ける。
◆月案の留意点◆
・年間計画に基づき、断片的なものにならないようにする
・前月末の子どもの姿や興味関心に沿ってねらいを設定する
・その月の季節の特徴や行事などを考慮する
【短期指導計画】を作る際に気を付けたいこと
◆週案の留意点◆
・月案のねらいや内容から脱線し断片的にならないようにする
・1週間は子どもの基本的な生活単位のひとつ。曜日や子どもの疲労なども考慮する
・天候や気温などをあらかじめ予測し検討する
・前週とねらいが重複したり、同じ内容が続くこともある
◆日案の留意点◆
・きのう、きょう、あすのつながりを大切に作成する
・週案と照らし合わせて作成する
・天候や気温などをあらかじめ予測し検討する
・反省・評価の観点なども考えておき、後日の計画に活かせるようにする
・同じようなねらいがつづくこともある
編集者より
◆アンケートにご協力いただきました皆さまに心より御礼申し上げます。後半でもご意見を参考にさせていただきます。どうぞ引き続きお付き合いくださいね!
参考文献・サイト
- お茶の水女子大学
- 福祉教科書保育士完全合格テキスト上2014年版
- Amebaブログ|カラフルで個性豊かな子どもの育ちを応援
- 埼玉県|指導計画作成に関する資料












