子育て支援員の仕事とは?資格取得方法について解説

子育て支援員は、保育士資格が無くても保育の現場に立つことのできる仕事です。保育の需要が高まり保育士の人手不足が深刻な問題となっている現在、現場の負担を減らそうと新たに注目されてきています。
子育て支援員は保育士とどう違うか、どんな人が向いているのかなどの疑問について解説しつつ、資格の取り方や仕事の内容、給与についても説明していきます。
子育て支援員は保育士とどう違うか、どんな人が向いているのかなどの疑問について解説しつつ、資格の取り方や仕事の内容、給与についても説明していきます。
子育て支援員とは?求められる理由
子育て支援員とは、保育の人手不足を解消するための保育補助スタッフのことで2015年(平成27年)に国の政策によって認められました。「子ども・子育て支援新制度」のもと子育て家庭への支援を行い、保育士の負担を減らすことを目的としています。
子育て支援員は、国が定めた研修を受講し「子育て支援員研修修了証明書」の交付を受けることで働くことができます。保育の実務経験や子育ての経験はとくに必要としないといった点から、幅広い年齢層の方が活躍している職種となっています。
子育て経験はないけれど、保育に関わる仕事がしたいという方にはおすすめの職種だといえますね。
子育て支援員は、国が定めた研修を受講し「子育て支援員研修修了証明書」の交付を受けることで働くことができます。保育の実務経験や子育ての経験はとくに必要としないといった点から、幅広い年齢層の方が活躍している職種となっています。
子育て経験はないけれど、保育に関わる仕事がしたいという方にはおすすめの職種だといえますね。
子育て支援員は正社員として働ける?【働き方と給与】
子育て支援員は、パートやアルバイト等の非常勤での働き方が一般的で、フルタイム勤務だけではなく、空き時間を活用し家庭の事情に合わせて働く人が多くいます。もちろん正社員を募集しているところもあります。
子育て支援員の給与や待遇については、主に保育補助がメインの仕事ですので、子育て支援員の収入は資格発足当時で時給1,000円程度。国からの補助金を含めてフルタイムに換算すると年収180万円と想定されていました。
保育士とほぼ変わらない仕事をしており、なお且つフルタイムで働いていたとしても年収180万円となるとあまり適正な金額とはいえませんよね。民間資格を持つ子育て支援員の待遇は国家資格の保育士と比べてみると、決して高いと言えないかもしれません。
子育て支援員の給与や待遇については、主に保育補助がメインの仕事ですので、子育て支援員の収入は資格発足当時で時給1,000円程度。国からの補助金を含めてフルタイムに換算すると年収180万円と想定されていました。
保育士とほぼ変わらない仕事をしており、なお且つフルタイムで働いていたとしても年収180万円となるとあまり適正な金額とはいえませんよね。民間資格を持つ子育て支援員の待遇は国家資格の保育士と比べてみると、決して高いと言えないかもしれません。
待遇の改善が期待される子育て支援員
先ほども述べた通り、民間資格を持つ子育て支援員の待遇は国家資格の保育士と比べてみると、決して高いとはいえません。
しかし、政府は子育て支援員のワーキングプア化を防ぐために2014年の子ども子育て会議にて、国からの補助金を200万円から300万円にアップし賃金の引き上げを行うことを発表しました。現在、子育て支援員の平均年収は約250万円と上がっています。
また、近年国家資格を持つ保育士の待遇の低さが深刻な問題となっています。この点も含めて、政府は保育現場の賃金引き上げや待遇改善を検討しており、今後それに準ずる形で子育て支援員も待遇の改善が行われるのではないかと期待されています。
しかし、政府は子育て支援員のワーキングプア化を防ぐために2014年の子ども子育て会議にて、国からの補助金を200万円から300万円にアップし賃金の引き上げを行うことを発表しました。現在、子育て支援員の平均年収は約250万円と上がっています。
また、近年国家資格を持つ保育士の待遇の低さが深刻な問題となっています。この点も含めて、政府は保育現場の賃金引き上げや待遇改善を検討しており、今後それに準ずる形で子育て支援員も待遇の改善が行われるのではないかと期待されています。
子育て支援員と保育士はどう違う?資格と仕事内容は?
子育て支援員の仕事や職場について簡単に解説しました。子育て経験や保育士資格が無くても保育に携われるのは素晴らしい仕事ですよね。子育て支援員にも必要な資格がありますが、保育士資格とどう違うのでしょうか。保育士資格との違いから、資格を取るために必要なことや、仕事内容を確認しましょう。
子育て支援員は誰でもなれる?【必要な資格】
一般的に保育士資格を取得するためには、指定の学校を卒業するもしくは国家資格に合格しなければなりません。対して子育て支援員は、民間資格であって各自治体が実施している子育て支援研修を修了することで資格を取得することが可能です。
年齢や学歴も関係なく受講することができるので、転職や社会復帰をきっかけに子育て支援員を目指す方も多くいらっしゃいます。
この研修は主に基本研修と専門研修の2種類で構成されおり、すべて受講することで「子育て支援員研修修了証明書」を取得します。
国家資格をもつ保育士に比べて子育て支援員はハードルも低く、約20~30時間の研修を受けることで資格取得を目指せます。地域によっては研修の参加費を無料としている場合があります。ぜひ、お住まいの自治体のホームページで確認してみてくださいね。
また、子育て支援員の資格と実務経験(保育補助経験)があれば、保育士試験を受けることが可能です。将来的に、保育士として保育の現場で働きたいとお考えの方はぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
年齢や学歴も関係なく受講することができるので、転職や社会復帰をきっかけに子育て支援員を目指す方も多くいらっしゃいます。
この研修は主に基本研修と専門研修の2種類で構成されおり、すべて受講することで「子育て支援員研修修了証明書」を取得します。
国家資格をもつ保育士に比べて子育て支援員はハードルも低く、約20~30時間の研修を受けることで資格取得を目指せます。地域によっては研修の参加費を無料としている場合があります。ぜひ、お住まいの自治体のホームページで確認してみてくださいね。
また、子育て支援員の資格と実務経験(保育補助経験)があれば、保育士試験を受けることが可能です。将来的に、保育士として保育の現場で働きたいとお考えの方はぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
子育て支援員になると何ができる?【仕事内容と働く場所】
子育て支援員の仕事は保育士と何が違うのでしょうか。その仕事内容と働ける場所について説明します。
子育て支援員の主な仕事内容
- 子どもの身の回りの世話
- 食事や排せつの介助
- 安全な環境づくりのための清掃や片づけ
- 遊び(絵本の読み聞かせ、室内遊び、散歩、外遊びなど)
保育の現場において、主に子育て支援員は保育士や施設職員の補助を中心に行います。
日中の食事や排せつの手伝いから、散歩や寝かしつけをしたり、子どもたちに遊戯や勉強を教えたりと基本的には保育士のやる仕事とあまり違いはありません。
しかし、保育士のようにクラスを受け持つことがないといったことから保護者対応は比較的少ない傾向にあります。保育補助と同じくパートやアルバイトとして働く割合が多いこともあり、主婦の方にも働きやすい職種です。
日中の食事や排せつの手伝いから、散歩や寝かしつけをしたり、子どもたちに遊戯や勉強を教えたりと基本的には保育士のやる仕事とあまり違いはありません。
しかし、保育士のようにクラスを受け持つことがないといったことから保護者対応は比較的少ない傾向にあります。保育補助と同じくパートやアルバイトとして働く割合が多いこともあり、主婦の方にも働きやすい職種です。
子育て支援員の主な就職先
子育て支援員となることで、どのような仕事に就くことができるのでしょうか。主に子育て支援員が働ける職場を紹介します。
- 家庭的保育や小規模保育、事業所内保育所のほか一時預かりの保育補助
- 放課後児童クラブ(学童保育)の補助員
- 放課後児童クラブ(学童保育)の補助員
- ファミリーサポートセンターの提供会員
- 各地域の子育て支援事業職員
子育て支援員が働ける場所は保育園だけではありません。
学童保育では補助員として児童に勉強を教えますし、小規模保育や一時預かりなどでは保育士のサポート役として未就学児の保育補助を行います。また、子育て家庭の支援をするために各地域に設けられているサポートセンターにて保護者からの質問や相談を受ける仕事もあります。
学童保育では補助員として児童に勉強を教えますし、小規模保育や一時預かりなどでは保育士のサポート役として未就学児の保育補助を行います。また、子育て家庭の支援をするために各地域に設けられているサポートセンターにて保護者からの質問や相談を受ける仕事もあります。
子育て支援員の資格を取得するための流れ
1. 研修を都道府県に申し込む
研修の実施に関しては、各都道府県や市町村が主体となって日時や場所を設定しています。なかには各自治体が主催することもあれば、NPOや学校法人が委託して行う場合もあります。
研修への申し込みをする場合、あらかじめ希望するコースを確認し該当する問い合わせ先へ資料を請求しましょう。書類内容をすべて記入し、指定の方法にて研修の申し込みを行います。
研修への申し込みをする場合、あらかじめ希望するコースを確認し該当する問い合わせ先へ資料を請求しましょう。書類内容をすべて記入し、指定の方法にて研修の申し込みを行います。
2. 基本研修・専門研修を受ける
子育て支援員の研修は基本研修と専門研修の2種類。基本研修はどのコースを選択していても必ず基本研修は受けなければなりません。
専門研修においては、大きく分けて地域保育コース、地域子育て支援コース、放課後児童コース、社会的養護コースの4つに分類されます。このコースは、各都道府県によって分類分けが若干異なりますので注意してください。
専門研修においては、大きく分けて地域保育コース、地域子育て支援コース、放課後児童コース、社会的養護コースの4つに分類されます。このコースは、各都道府県によって分類分けが若干異なりますので注意してください。
3. 研修の終了と資格取得
選択したコースの研修をすべて修了すると「子育て支援員研修修了証明書」が交付され、子育て支援員に認定されます。こちらの資格は全国共通のものとされていますので、どの地域にいても子育て支援員として働くことが可能です。
2年未満と経験の浅い支援員に対してはフォローアップ研修を行う自治体もありますので、スキルに自信のない方はぜひ参加してみてくださいね。
2年未満と経験の浅い支援員に対してはフォローアップ研修を行う自治体もありますので、スキルに自信のない方はぜひ参加してみてくださいね。
子育て支援員の4つのコースの違いと研修内容
子育て支援員になるための研修は、各自治体によって若干異なります。今回は東京都の子育て支援研修を参考に紹介します。
専門研修においては、大きく分けて地域保育コース、地域子育て支援コース、放課後児童コース、社会的養護コースの4つに分類されます。
いずれのコースを受けたとしても「基本研修+専門研修」で構成されます。各科目は1時間程度の8科目。研修を受ける際には、どのような場所で働きたいかを明確に決めてから必要なコースを選択しましょう。
専門研修においては、大きく分けて地域保育コース、地域子育て支援コース、放課後児童コース、社会的養護コースの4つに分類されます。
いずれのコースを受けたとしても「基本研修+専門研修」で構成されます。各科目は1時間程度の8科目。研修を受ける際には、どのような場所で働きたいかを明確に決めてから必要なコースを選択しましょう。
「基本研修」全てのコースで実施する共通の研修
研修の内容は、子どもの発達や子育て家庭の現状についての他、保育における基礎知識や技術を学びます。すでに保育士や幼稚園教諭、社会福祉士の資格を持っていれば免除される場合もあります。
基本研修は1科目1時間程度の全8科目となっており、どのコースを選択していても必ず基本研修は受けなければなりません。
基本研修は1科目1時間程度の全8科目となっており、どのコースを選択していても必ず基本研修は受けなければなりません。
1. 「地域保育コース」家庭的保育や小規模保育や一時預かり事業などで勤務
地域保育コースは、0歳から小学校入学前の乳幼児を対象に、食事や排せつの手伝いをしたり、散歩や遊びなど保育士と同様に保育の現場を目指す方向けのコースです。
家庭的保育事業、小規模保育事業、事業所内保育事業、一時預かり保育事業、ファミリーサポートセンター事業の各5つの分野で構成されています。11科目(15時間程度)の共通科目に加えて、各事業ごとに必要となる専門科目によって内容が異なりますのでコースを選択する際には注意しましょう。例えば、「地域型保育」の研修を受けた方のうち、一時預かりの仕事に従事することは可能です。しかし、より専門知識を積みたいのであれば「一時預かり事業」の研修は受けることをおすすめします。
家庭的保育事業、小規模保育事業、事業所内保育事業、一時預かり保育事業、ファミリーサポートセンター事業の各5つの分野で構成されています。11科目(15時間程度)の共通科目に加えて、各事業ごとに必要となる専門科目によって内容が異なりますのでコースを選択する際には注意しましょう。例えば、「地域型保育」の研修を受けた方のうち、一時預かりの仕事に従事することは可能です。しかし、より専門知識を積みたいのであれば「一時預かり事業」の研修は受けることをおすすめします。
2. 「地域子育て支援コース」地域子育て支援拠点や利用者支援事業で勤務
地域の子育て支援拠点や利用者支援事業などに従事し、身近な場所において子育て家庭と一緒に遊んだり、保護者から育児に関する相談を受けてアドバイスをしたりと、各家庭に寄り添いよき相談相手となりたい方向けのコースです。
分野は大きく3つ、利用者支援事業の<基本型>と<特定型>のほか、地域子育て支援拠点事業があります。地域保育コースと同様に、現在勤務している場所によって受けるべき分野がわかれています。こちらは、市役所の子育て支援業務や子育て支援センターのスタッフが対象となりますよ。
分野は大きく3つ、利用者支援事業の<基本型>と<特定型>のほか、地域子育て支援拠点事業があります。地域保育コースと同様に、現在勤務している場所によって受けるべき分野がわかれています。こちらは、市役所の子育て支援業務や子育て支援センターのスタッフが対象となりますよ。
3. 「放課後児童コース」学童クラブの放課後支援員の補助者として勤務
放課後児童コースは、放課後児童クラブや学童保育で学童保育士(放課後児童支援員)のサポート役として働きたい方向けのコースとなっています。
学童保育士(学童保育指導員)の補助として、放課後クラブにたいする理解と基礎知識のほか、子どもの育成に関する支援や安全面への対応方法などを学びます。8科目の基本研修と6科目(9時間程度)の専門研修を受ける必要があります。
学童保育士(学童保育指導員)の補助として、放課後クラブにたいする理解と基礎知識のほか、子どもの育成に関する支援や安全面への対応方法などを学びます。8科目の基本研修と6科目(9時間程度)の専門研修を受ける必要があります。
4. 「社会的養護コース」乳児院や児童養護施設などの補助的な支援者として勤務
社会的養護コースは、保護者のいない子どもや家族と一緒に暮らせないなど、社会的養護や保護の必要な子ども達の身の回りのお世話をする支援者を目指したコースです。
こちらは「社会的養護の入口」として、社会的養護に関する基本的な知識をもつ人材を育成しています。虐待を受けた児童や保護者のいない子どもに対する理解と支援技術を学びます。カリキュラムは、基本研修と合わせて9科目(11時間程度)の専門研修で構成されています。
こちらは「社会的養護の入口」として、社会的養護に関する基本的な知識をもつ人材を育成しています。虐待を受けた児童や保護者のいない子どもに対する理解と支援技術を学びます。カリキュラムは、基本研修と合わせて9科目(11時間程度)の専門研修で構成されています。
子育て支援員は保育資格が無くても保育に携われる!
子育て支援員は、保育に携わりたいという方であれば誰でも目指せる仕事です。保育士のように専門の学校に通う必要もなければ、子育ての経験が無くとも保育の現場で働くことができます。
「子どもたちやその保護者のために何か自分にできることはないか」と、お考えの方はぜひ子育て支援員を目指してみてはいかがでしょうか。
「子どもたちやその保護者のために何か自分にできることはないか」と、お考えの方はぜひ子育て支援員を目指してみてはいかがでしょうか。

