主任保育士になるには？必要な条件や気になる給料について

保育士としてのキャリアアップを考えた時、主任保育士が思い浮かぶ方も多いと思います。

今回は主任保育士になるための条件や方法・業務内容など、気になる主任保育士の待遇までをたっぷりとご紹介します。
主任保育士のことをしっかりと知って、保育士としてのキャリアアップを目指していきましょう。

主任保育士の役割

主任保育士は、現場の最高責任者であり、また園長の補佐役でもあります。

保育現場のリーダーとしても、保育園全体を運営する管理職としても活躍が求められる大変重要なポジションといえるでしょう。

主任保育士の主な仕事内容とは

主任保育士の主な業務についてご紹介します。

①保育園の運営に関すること
保育園の運営に関して、主任保育士が行う業務
・保育園の行事などで中心となって計画する
・保育園で発注するものや依頼などを行う
・職員のシフト調整をして勤務表を作成する
・保育実習の受入れや自治体への書類作成
・園便りや計画表の作成　など

②保育士の育成に関すること
保育士の育成に関して、主任保育士が行う業務
・保育士の採用に関する業務を行う
・保育士の研修制度を促進、保育の質を上げる
・保育士からの悩みや相談を受ける
・保育士の作成した保育計画等を確認、指導する　など

③保護者の対応に関する事
保護者の対応に関して、主任保育士が行う業務
・各家庭の状況を把握する
・保護者からの相談を受ける窓口になる
・トラブル時に、保護者とクラス担任との間に入り対応する
・書類の受け渡し　など

主任保育士の仕事は、大きいものから小さなものまで多岐にわたります。

主任保育士になるにはどうしたらいいの？

では、主任保育士になるのはどうしたらいいのでしょうか？

実は、主任保育士になるのに特別な資格は必要なく、条件の定めもありません。
保育園や自治体によって、主任保育士になる条件の基準が違います。

一般的には、「経験年数」「保育経験」「スキル」「本人の意志」がポイントのようです。
内閣府の幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査によると、2019年の主任保育士の平均年齢は49.3才、経験年数は23.7年でした。

基準や定めがないため、園長や保育士から信頼されて推薦された場合には、経験年数が浅くても主任保育士になることはできます。
自分が主任保育士になりたいという意志を早めに園長に伝えておくといいですね。

主任保育士になるには研修を受けてアピールしよう

2017年から始まった制度で保育士に新たな役職が増えました。

「専門分野別研修」「マネジメント研修」「保育実践研修」の研修を受講すると就けるのが、職務分野別リーダー、専門リーダー、副主任保育士という役職です。

この役職は退職や転職しても有効なので、主任保育士を目指す人は、ぜひ受講しましょう。
主任保育士へのステップアップにもつながります。

主任保育士には配置基準はあるの？

実は、厚生労働省の「児童福祉施設最低基準」で配置義務が定められているのは保育士・嘱託医・調理員のみです。
主任保育士の配置基準はありません。

そのため各保育園によって、配置人数が違うので主任保育士の業務内容や仕事量は勤め先によって変わってきます。
100人以上の大きい保育園では、主任保育士が3人以上いることもあります。

主任保育士の処遇改善加算で給与はどのくらい上がる？

主任保育士になったら、給与はどのくらい上がるのでしょうか。

内閣府が発表した2019年の「幼稚園・保育園・認定こども園等の経営実態調査」によると、私立保育園での保育士給与平均は313,917円、主任保育士給与平均は436,256円でした。

さらに2020年には、内閣府から「処遇改善加算の運用改善」があったこともあり、2019年の調査結果よりも加算額が数万円アップしています。また、保育士の標準給与自体も年々上がっている状況です。

ただし、主任保育士の給与に関しては各保育園で差があるので、自分の勤める保育園ではどのような待遇なのか確認してくださいね。

主任保育士を目指そう！

主任保育士は、保育園全体にとって大変重要なポジションです。

コミュニケーション能力や管理能力、これまでの保育経験を活かしながら働くことができるので、これまで以上に充実した毎日が過ごせそうですね。

保育士としての経験を積み重ね、ステップアップしながら主任保育士を目指し、リーダーシップを発揮していってください。

（参照）
内閣府「技能・経験に応じた保育士等の処遇改善の仕組みについて」
内閣府「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」（処遇改善の状況）
内閣府（令和２年度における処遇改善等加算の運用の改善）

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