【1歳児保育】担任なら知っておきたい! 1歳児クラスのねらいから遊びまで

楽しそうに遊んでいる子供
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保育園「1歳児クラス」の特徴とは

子供の飾り付け
まずは1歳児クラスの特徴を知りましょう。

1歳児クラスの子ども

1歳児クラスは、同じクラス内の子どもの成長に大きな差があるクラスです。
1歳0ヶ月~1歳6ヶ月と1歳7ヶ月~1歳11ヶ月に分けて成長を整理しました。

<1歳0ヶ月~1歳6ヶ月>
・伝い歩きから一人で歩きだす
・しゃがんだり、立ち上がったりできる
・喃語「ぶーぶー! 」や「まんま」など
・自我が芽生えだし、イヤイヤ
・離乳食の完了期が終わり幼児食へ移行
・周りに興味が出始めて友達を触る。

<1歳7ヶ月~1歳11ヶ月>
・ほとんどの子が一人歩きになる
・歩くスピードも速くなり、走り出す子も
・二語文「まま、いくー!」や「わんわん、いた! 」など
・幼児食になり好き嫌いや気分のむらが出てくる
・好奇心が発達していく

0歳児で大半を寝て過ごしていた時期を終え、起きて遊ぶ時間が増えることで1歳児は新しい能力をどんどん習得していきます。

1歳児クラスの保育室の環境

1歳児クラスの保育室にはまだ歩けない子から走れる子までがいるので、特に危険のないような配慮が必要です。月齢に合わせて保育室を区切って使うことや、生活の時差を付けながら保育室を使うなどの工夫をしましょう。
安全であること、清潔を保つことを心掛けましょう。

1歳児クラスの保育士の配置人数は?

国が定める認可保育園に対する1歳児クラスの保育士の基準は、子ども6人に対して保育士が1人です。この数は基準になるもので、自治体で独自の保育士配置人数を設けていることもあります。

1歳児クラスの保育室の広さ基準は?

1歳児の保育室の広さ基準は、1歳児1人に対して3.3㎡です。この広さは国が定めた基準で、他の先進国と比べると狭い基準になっています。

保育園「1歳児クラス」の保育計画とは

スケジュール表とキーボードと文房具
保育所保育指針の第1章「指導計画の作成」では「3歳未満児については、一人一人の子どもの生育歴、心身の発達、活動の実態等に即して、個別的な計画を作成すること」とされています。

とくに1歳児の保育計画を立てるときのポイントは、子どもたちの個々の発達を見通した計画を立てることです。

1歳児クラス年間目標の例

1歳児クラスの年間目標の例を挙げました。
〇安全で安心な環境の中で、保育者との信頼関係を築き「自分でやってみよう」という気持をもつ
〇さまざまな経験を通して、人やものへの関心を広げる
〇保育者に援助されながら、基本的生活習慣の基盤が身につく

1歳児クラス・・保育のねらいの例

1年間を1期~4期に分けた年間計画の中でねらいを考えていきます。

1期(4~5月)のねらい例 
〇新しい環境に慣れ、保育者との信頼関係を築きながら情緒が安定し、好きな遊びを楽しむ。
2期(6~8月)のねらい例
〇身の周りのことに興味をもち、自分でやってみようという気持ちをもつ。
3期(9~11月)のねらい例
〇保育者に援助を求めながら、自分でできる喜びや達成感を味わう。
4期(12~3月)のねらい例
〇保育者の仲立ちのもとで、友達と遊ぶ楽しさを味わう。

年間目標を達成するために、1期から4期にかけて徐々にねらいを広げていきましょう。

1歳児クラス・保育日誌の書き方のポイント

月案は、年間計画で立てたねらいを達成できるように考えながら、毎月作成していきます。
1歳児クラスの月案を作成する上で大切にしたいポイントは以下の通りです。

【1歳児クラスの月案を作成するポイント】
・前月の3週目位にその時点での子どもや保育の状況をみて作成すること。
・まずは子どもたちの成長と、保育者の援助が必要なことを書きだしてみること。
・クラス全体よりも、個々の発達段階を考えながら作成すること。
・その月の行事やスケジュールを反映させること。

1歳児クラス・保育日誌の書き方のポイント

保育日誌は、その日の活動内容や子どもの様子を記載するものです。
毎日の記載は大変ですが、子どもの様子や保育者としての関わり方を振り返るのに役立ちます。

【1歳児クラスの保育日誌の書き方のポイント】
・個人差が大きいので個別の内容で記載するのがおすすめ。
・その日の反省と一緒に、改善策を記入すると次に活かせる。

保育園「1歳児クラス」遊びの工夫

ボール遊びする赤ちゃんと保育士さん
最後に、1歳児クラスの保育に使える遊びと、1歳児保育で担任が知っておきたいことをご紹介します。

1歳児クラスの遊びのアイデア

1歳児クラスで人気の遊びはこちらです。

【1歳児におすすめの室内遊び】
・サーキット遊び(ボールプール・滑り台・マットなど)
・リトミックやリズム遊び
・絵本や簡単な紙芝居
・シール貼りや絵の具遊び
・積み木やブロック


【1歳児におすすめの戸外遊び】
・先生と鬼ごっこ
・シャボン玉
・ボール遊び(蹴る・投げる)
・砂遊びや葉っぱプール
・月齢の低い子は外気浴でも十分


口に物を入れてしまう子や、はじめてのおもちゃの触感や大きな音にびっくりする子もいます。保育士さんは個々の発達を考えながら、けがと事故のないように注意していきましょう。

1歳児の保育室はレイアウトの工夫をして

発達に差がある1歳児クラスですから、保育室のレイアウトには工夫が必要です。
クラス全体の生活動線を考慮しながら、子どもたちが好きな遊びにじっくりと取り組める環境をつくってください。

幼児クラスのような机や棚でのコーナーごとの区切りは、危険なので1歳児クラスではまだできません。保育室のコーナー分けがしたいときは、マットやおもちゃの配置で工夫してください。

保育園で1歳児の担任になったら「できた! 」を楽しもう!

座って笑っている子供
1歳児クラスは、子どもの“はじめて“がたくさん詰まったクラスです。自我の芽生えや好奇心に目を輝かせる子どもたちの「できた! 」に喜び、楽しみながら担任をしていきましょう。

厚生労働省「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第(三十三条)」
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=82069000&dataType=0&pageNo=1
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