閉じる療育とは？何をするのか簡単に解説！発達支援との違いや接し方も
療育とは、簡単にいうと「障がいのある子どもに対しておこなう支援」のことです。
保育園でも、保護者から療育について相談される機会は少なくありません。
そこでこの記事では、療育とは何をするのか分かりやすく解説します。
また、療育までの流れや、療育が必要とされている子どもへの接し方についても紹介しますので、参考にしてください。
保育園でも、保護者から療育について相談される機会は少なくありません。
そこでこの記事では、療育とは何をするのか分かりやすく解説します。
また、療育までの流れや、療育が必要とされている子どもへの接し方についても紹介しますので、参考にしてください。
療育とは
療育とは、障がいのある子どもに対する支援のことです。
将来の自立や社会生活に向けての支援が中心となります。
まずは、療育の対象や目的について詳しく解説します。
将来の自立や社会生活に向けての支援が中心となります。
まずは、療育の対象や目的について詳しく解説します。
療育の対象
療育の対象となるのは、身体または知的な障がいがある子どもです。
手帳の有無にかかわらず、発達の遅れや心配事のある子どもも療育の対象となります。
主に、保健センターや医師などから必要性が認められた場合に療育を受けられます。
手帳の有無にかかわらず、発達の遅れや心配事のある子どもも療育の対象となります。
主に、保健センターや医師などから必要性が認められた場合に療育を受けられます。
発達支援との違い
療育と発達支援の違いは、とくにありません。
療育には「医療的な」という意味が含まれており、肢体不自由児などへの支援という概念がありました。
しかし、近年は発達障がいなど、発達に気になる点がある子どもへの支援も療育と呼ばれています。
療育と発達支援は同義語にあたり「療育に通っている」「発達支援を受けている」などと表現されることが多いようです。
療育には「医療的な」という意味が含まれており、肢体不自由児などへの支援という概念がありました。
しかし、近年は発達障がいなど、発達に気になる点がある子どもへの支援も療育と呼ばれています。
療育と発達支援は同義語にあたり「療育に通っている」「発達支援を受けている」などと表現されることが多いようです。
療育の目的や効果
療育の目的は、障がいのある子どもの発達を促し、自立して生活できるよう支援することです。
療育によって日常生活に必要な能力を身につけたり、コミュニケーション能力を伸ばしたりする効果が期待できます。
とはいえ、子どもの特性によって支援の形は異なります。
「通っても意味がない」「ただ遊んでいるだけなので必要ない」などの意見も少なくありません。
療育により障がいの程度が改善するというよりは「子どもの長所を尊重してもらえる」「できることが少しずつ増えていく」などのイメージを持つと良いでしょう。
療育によって日常生活に必要な能力を身につけたり、コミュニケーション能力を伸ばしたりする効果が期待できます。
とはいえ、子どもの特性によって支援の形は異なります。
「通っても意味がない」「ただ遊んでいるだけなので必要ない」などの意見も少なくありません。
療育により障がいの程度が改善するというよりは「子どもの長所を尊重してもらえる」「できることが少しずつ増えていく」などのイメージを持つと良いでしょう。
療育を受けられる場所
療育を受けられる場所は、主に通所型と入所型に分けられます。
身体障がいなど、自宅での生活が困難な子どもは、医療型入所施設や福祉型入所施設を利用します。
通所型で療育を受けられる施設は以下のとおりです。
● 児童発達支援センター
● 放課後等デイサービス
● 保育所等訪問支援
● 医療型児童発達支援施設
児童発達支援施設は、療育センターとも呼ばれています。
小学生の療育は放課後等デイサービスでおこなわれます。
放課後等デイサービスについては、以下の記事でも紹介していますので参考にしてください。
【関連記事】
【保育士】放課後等デイサービスとは？仕事内容や必要な資格を徹底解説
身体障がいなど、自宅での生活が困難な子どもは、医療型入所施設や福祉型入所施設を利用します。
通所型で療育を受けられる施設は以下のとおりです。
● 児童発達支援センター
● 放課後等デイサービス
● 保育所等訪問支援
● 医療型児童発達支援施設
児童発達支援施設は、療育センターとも呼ばれています。
小学生の療育は放課後等デイサービスでおこなわれます。
放課後等デイサービスについては、以下の記事でも紹介していますので参考にしてください。
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療育の種類や方法
療育の方法は、施設によってさまざまです。
子どもの特性に合わせて、その方針を検討します。
主な療育の種類は以下のとおりです。
子どもの特性に合わせて、その方針を検討します。
主な療育の種類は以下のとおりです。
療育の種類 | 特徴 |
認知行動療法 | ・子どもの負担を取り除くための精神療法 ・考え方のバランスを整える |
応用行動分析 | ・行動を分析して問題行動の解決に応用する方法 ・環境を変えて行動の変化を調べる |
箱庭療法 | ・砂の入った箱のなかを自由に創作する心理療法 ・創作活動により自己理解や自己表現を促す |
音楽療法 | ・歌や楽器で心をリラックスさせる方法 ・QOLの向上につながる |
運動療法 | ・体操や運動遊びを通して基本的な動作を身に付ける方法 ・障がいや疾患の治療としても効果的 |
作業療法 | ・体操や運動遊びを通して基本的な動作を身に付ける方法 ・障がいや疾患の治療としても効果的 |
TEACCH | ・自閉症および関連するコミュニケーション障がいをもつ子どもたちのための治療と教育 ・イラストを使った視覚的支援 |
SST | ・生活技能訓練または社会生活技能訓練 ・日常生活でおこりうる場面への対応練習 |
上記のような療育を、子どもの特性に合わせて実践します。
また、それぞれ内容はさまざまですが、療育の方法は主に「個別療育」と「集団療育」の2つに分けられます。
また、それぞれ内容はさまざまですが、療育の方法は主に「個別療育」と「集団療育」の2つに分けられます。
個別での療育
個別療育は、対象となる子どもと担当スタッフが1対1でおこないます。
集団では落ち着いていられない、または個別の療育が適していると判断した場合に個別療法をおこないます。
個別療法では、療育における子どもの反応を細かく分析することが可能です。
集団では落ち着いていられない、または個別の療育が適していると判断した場合に個別療法をおこないます。
個別療法では、療育における子どもの反応を細かく分析することが可能です。
集団での療育
10人以下の少人数のグループでおこなうのが集団療法です。
お友達と接することにより、集団でのルールを学んだり、コミュニケーション能力を身につけたりできます。
さまざまな活動を通して社会性を身につけられると、のちの社会活動に良い影響を与えます。
お友達と接することにより、集団でのルールを学んだり、コミュニケーション能力を身につけたりできます。
さまざまな活動を通して社会性を身につけられると、のちの社会活動に良い影響を与えます。
療育を受けるまでの流れ
障がいのある子どもの療育は、主にかかりつけの病院などで決定します。
では、発達障がいや発達に気になる点がある場合の療育はどのように進めるのでしょうか？
ここからは、療育を受けるまでの流れを分かりやすく解説します。
では、発達障がいや発達に気になる点がある場合の療育はどのように進めるのでしょうか？
ここからは、療育を受けるまでの流れを分かりやすく解説します。
発達に関する相談
まずは発達に関する悩み相談から始まります。
1歳半健診や3歳健診などがきっかけとなることが多いようです。
保健師さんから「言葉や発達に遅れがみられる」と指摘されることもあり、そこから行政につなげてもらいます。
そのほか、通園している保育園などへの相談や指摘から、発達の遅れを認識することも少なくありません。
1歳半健診や3歳健診などがきっかけとなることが多いようです。
保健師さんから「言葉や発達に遅れがみられる」と指摘されることもあり、そこから行政につなげてもらいます。
そのほか、通園している保育園などへの相談や指摘から、発達の遅れを認識することも少なくありません。
専門的な発達検査
地域の療育センターや児童相談所とつながり、詳しく検査できる医療機関を紹介してもらいます。
年齢に応じて検査方法が異なり、いくつかの検査を組み合わせることもあります。
地域によっては、専門機関への相談だけで数ヶ月待ちということも少なくありません。
また、保護者の意向や医師の判断により「検査はせずもう少し様子を見守る」「検査結果はグレーなので療育の必要はない」など、療育に進まないケースもあります。
年齢に応じて検査方法が異なり、いくつかの検査を組み合わせることもあります。
地域によっては、専門機関への相談だけで数ヶ月待ちということも少なくありません。
また、保護者の意向や医師の判断により「検査はせずもう少し様子を見守る」「検査結果はグレーなので療育の必要はない」など、療育に進まないケースもあります。
療育施設の決定
療育の必要があると診断されたら、療育施設を探し始めます。
自治体の福祉窓口で相談したり、民間で運用されている施設を検索したりすると、いくつか候補を絞れます。
複数の施設を見学したうえで、子どもの特性に合った場所を選びましょう。
とはいえ、地域によってはキャンセル待ちですぐに通えないことも。
そのため「療育を考えるなら早めが良い」といわれることが多くあります。
早期療育によって、子どもの生きづらさを緩和させてあげられるだけでなく、保護者にとって頼れる存在となるでしょう。
しかし、必ずしも早期療育が正解というわけではありません。
なかには療育を始めたものの成長とともに発達が加速して「実は健常児だった」なんてことも。
子どもとしっかり向き合って方向性を決めることが大切です。
自治体の福祉窓口で相談したり、民間で運用されている施設を検索したりすると、いくつか候補を絞れます。
複数の施設を見学したうえで、子どもの特性に合った場所を選びましょう。
とはいえ、地域によってはキャンセル待ちですぐに通えないことも。
そのため「療育を考えるなら早めが良い」といわれることが多くあります。
早期療育によって、子どもの生きづらさを緩和させてあげられるだけでなく、保護者にとって頼れる存在となるでしょう。
しかし、必ずしも早期療育が正解というわけではありません。
なかには療育を始めたものの成長とともに発達が加速して「実は健常児だった」なんてことも。
子どもとしっかり向き合って方向性を決めることが大切です。
療育が必要な子どもへの接し方
発達が気になる子どものなかには、保育園に通いながら療育を受ける子どもも少なくありません。
そのため、保育士は療育が必要な子どもが無理なく保育園生活を送れるよう、さまざまなサポートをおこなう必要があります。
そこでここからは、療育が必要な子どもへの接し方を紹介します。
子どもの長所を伸ばせるよう、ぜひ参考にしてくださいね。
そのため、保育士は療育が必要な子どもが無理なく保育園生活を送れるよう、さまざまなサポートをおこなう必要があります。
そこでここからは、療育が必要な子どもへの接し方を紹介します。
子どもの長所を伸ばせるよう、ぜひ参考にしてくださいね。
子どもの苦手分野など特性を理解する
まず、保育士は「なぜ療育が必要なのか？」という問題を理解する必要があります。
「大きな音が苦手」「いつもと生活の流れが変わると対応できない」など、子どもの苦手分野や特性を理解しておくことで、おのずと対応策が見えてくるでしょう。
「大きな音が苦手」「いつもと生活の流れが変わると対応できない」など、子どもの苦手分野や特性を理解しておくことで、おのずと対応策が見えてくるでしょう。
気持ちに寄り添って柔軟な対応を心がける
保育園は集団生活のため、個別の対応が難しいシーンも少なくありません。
しかし、子どもの気持ちに寄り添うことは可能です。
苦手な活動を見学したり、その時間だけ補助の保育士をつけたりと、柔軟な対応を心がけましょう。
しかし、子どもの気持ちに寄り添うことは可能です。
苦手な活動を見学したり、その時間だけ補助の保育士をつけたりと、柔軟な対応を心がけましょう。
保護者と連携して接し方に一貫性を持つ
療育が必要な子どもには、一貫した接し方も大切です。
お家や療育で実践していることを保育園でも取り入れられると、子どもにとって過ごしやすい環境となります。
そのためには、保護者との密な連携が欠かせません。また、子どもと接する保育士全体での情報共有も大切です。
お家や療育で実践していることを保育園でも取り入れられると、子どもにとって過ごしやすい環境となります。
そのためには、保護者との密な連携が欠かせません。また、子どもと接する保育士全体での情報共有も大切です。
まとめ
療育とは、さまざまな障がいのある子どもに対する支援のことです。
自立した生活が送れるよう、専門家が子どもの特性に合ったアプローチをおこないます。
療育は、主に保護者からの発育相談から始まります。
保育士は、子どもの発達に不安を抱える保護者の気持ちにしっかり寄り添いましょう。
また、療育の進捗や子どもの特性を共有しながら、対応に一貫性を持つことも大切です。
自立した生活が送れるよう、専門家が子どもの特性に合ったアプローチをおこないます。
療育は、主に保護者からの発育相談から始まります。
保育士は、子どもの発達に不安を抱える保護者の気持ちにしっかり寄り添いましょう。
また、療育の進捗や子どもの特性を共有しながら、対応に一貫性を持つことも大切です。
