保育士の「異動」事情とは?異動を断る方法からお別れの挨拶例文までをご紹介

同じ保育園で何年も働くと、職員間の関係も長くなり居心地の良い環境になるでしょう。一方で、濃い関係の職員の中に新しい職員が入りにくくなることや、保育業務がマンネリしてしまうこともあるようです。職場の異動に関しては、希望したい人と希望したくない人に分かれるでしょう。
そこで今回は、保育士の異動について、「異動」を断る方法や逆に異動を希望したい場合までご紹介します。異動が決まった後の挨拶例文もあるので、ぜひ参考にしてください。
保育士として就職したら異動することはある?
保育士として就職した場合、異動はあるのでしょうか?公務員保育士と民間保育士のそれぞれの場合を解説します。
公務員保育士の場合
公務員保育士の場合は、異動があります。地方自治体が運営している保育園で働く場合は、その自治体が運営している他の施設へ3~4年程度で異動辞令が出るでしょう。全く違う自治体への急な異動はありませんが、雇用されている自治体が大きい場合には通勤に1時間以上かかることもあるかもしれません。また、自治体によっては保育園以外の施設を運営していることもあります。
民間保育士の場合
法人や株式会社が運営する保育園で、複数の施設を運営している場合は異動辞令が出ることはあります。保育士は人手不足なので、所属は一つでもいくつかの保育園を兼任することになる場合もあるでしょう。また保育士としてある程度経験を積んでいくと、役職がついてエリア担当などになる可能性もあります。
異動の話を断る方法ってある?
せっかく慣れてきた保育園を離れたくない、異動辞令を断りたいと考える人もいるでしょう。しかし、異動の辞令が出たあとは基本的には断ることはできません。できるだけ異動辞令が出る前に、雇用されている人事に希望を出しましょう。
異動したくない場合に伝える理由
今働いている職場から異動したくない場合には、その旨を人事課へ伝えてみましょう。保育士は人手不足なので、人事課も話を聞いてくれるかもしれません。民間の場合は特に、特例として扱ってくれる可能性は高いでしょう。
保育園以外の施設へ異動したくない場合
雇用先が保育園以外の施設を運営している場合もあります。その場合は、保育園以外の施設にも、保育士職として異動することもあるでしょう。もし、自分は保育園で働きたいと気持ちがある場合には、事前に希望伝えておくのがおすすめです。
異動したい!異動願いを出す時方法
では、逆に異動を希望している場合にはどのように人事にどのように伝えるのが良いでしょうか。
保育士が異動願いを出す理由
異動を希望する場合には「異動願い」を人事へ提出しましょう。引っ越しがあるために新しい家の近くの施設へ異動したい、今の保育園は少人数のため規模の大きい保育園へ移動して経験を積みたいなど明確な理由があるとより異動できる可能性が高まります。
人間関係に疲弊して異動したい場合の理由としては、「経験を積むため」「異年齢保育をしてみたい」など前向きな理由に変換した方が前向きに異動できるでしょう。
保育園以外の施設へ異動したい場合
雇用先が保育園以外の施設を運営している場合は、保育園以外の施設への異動希望も出せます。学童や子育て支援センター、児童福祉施設なども保育士職として子どもたちのサポートが必要です。ただし、保育園よりも施設数が少なく職員の枠が少ない、就職先として人気の施設の場合は何年も職員の空きが出ないこともあります。
自分が保育園以外の施設で働きたいと思っている場合は、早い段階で人事に意向を伝えておきましょう。
異動が決まったら挨拶を考えよう
異動が決まると、新しい職場へ異動するまでの期間は短いことが多いようです。異動まで1週間~2週間の場合が多いので、すぐに引き継ぎを始めましょう。ここでは、お別れの挨拶例文を紹介します。
園だよりに載せるメッセージ例文
異動が決まってから園だより「号外」として、または翌月の園だよりに載せるのが自分から保護者へのメッセージ文です。園だよりには、あまり長い文章は載せないことが多いため200文字程度が良いでしょう。
【例文】
私は〇〇組の子どもたちが〇〇組になるまで3年間担任として、そして最後の1年間は主任として〇〇保育園におりました。
日々子どもたちとかかわる中で、本当にたくさんの学びや刺激をもらうことができました。保護者の皆様には、お忙しい中保育園の行事にご協力していただきましたこと、心より感謝申し上げます。
至らない点も多くご迷惑をおかけしたこともあったかもしれません。
ですがこうして皆様に支えていただき、担任業務や主任業務をさせていただけたことを大変うれしく思っております。本当にありがとうございました。
異動前のお別れ会で伝える挨拶の例文
異動時期になると、全職員が集まってお別れ会をする保育園もあるでしょう。保育園の中で行う場合もあれば、宴会のような場所で行う場合も職場によってそれぞれ違うようです。そのような会の時には、職場の皆さんに向けて短めの挨拶をしましょう。
【例文】
この度、〇〇保育園に異動することになりました。新卒で入社してから、4年間お世話になった〇〇保育園では、先輩方にたくさんのことを教えていただきました。
新人だと思っていた自分にも、この4年間で後輩ができました。
最初はクラスのサブリーダだった私が、今年度はクラスリーダーを任せていただけることになり本当に学びながら成長できた年になりました。
このような濃度の濃い4年間を過ごせたのは、先生方のサポートのおかげです。次に行く保育園で、壁にぶち当たった時には〇〇保育園での経験を思い出して頑張ります!
園長先生とはじめ、主任先生、先輩方々、いろいろと相談に乗っていただき、ありがとうございました。
保育士には異動がある場合もない場合もある!
今回は、保育士の異動について、異動の有無や異動したくない場合と異動したい場合の方法を紹介しました。
公務員保育士は異動がある場合が多く、民間保育士は雇用先が他施設を運営しているかどうかで異動の有無は決まります。異動したい場合、または異動したくない場合には早めに人事へ意思を伝えるのが良さそうですね。
どちらの場合にも、人事からの異動辞令が出る前に自分の意思をしっかりと伝えましょう。そしてもし、異動辞令があった後にどうしても不服な場合には人事に問い合わせてみるのも手かもしれません。自分が希望する職場で、心から納得して働けるように準備しておきましょう。






