保育園の園長になるにはどんな資格要件がある?目指す道筋を解説

園長のイメージ
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保育園の園長は、施設の運営をおこなう最高責任者です。保育士としてキャリアを積み重ねながら「ゆくゆくは園長を目指したい」と思っている人も多いのではないでしょうか?そこで気になるのが、園長になる方法です。この記事では、保育園の園長になるために必要な資格やスキルを解説します。また、園長を目指すための道筋についても紹介しますので、参考にしてください。

保育園の園長になるには?

保育園の責任者となる園長は、施設の運営や経営を担います。子どもたちの保育を主にする保育士とは異なり、行政対応などその仕事内容は多岐にわたります。そのような責任のある立場ですが、園長を目指すためにはどのような資格が必要なのでしょうか?まずは園長になるために必要な資格やスキルを確認してみましょう。

保育園の園長になるために必要な資格

実は、保育園の園長は資格がなくても目指せます。それどころか、保育経験がなくても園長になれる可能性があります。とくに私立保育園の場合は、家族経営で無資格・未経験の人が園長を引き継いだり、経営手腕を頼りに保育分野以外の人材を引っ張ってくることも少なくありません。
とはいえ、あくまでも「無資格でもなれる可能性がある」というもので、実際は保育園によって異なります。なお、公立保育園の園長になるには、まずは公務員試験に合格して正職員保育士として勤務経験を積む必要があります。のちに、昇格試験を受験しなければ園長にはなれないため、狭き門といえるでしょう。

保育園の園長になるために必要なスキル

無資格でも園長になれるとはいえ、保育園の運営に携わるにあたって保育に関する知識や経験があるに越したことはありません。保育園の園長に求められるスキルは以下のとおりです。
・保育園全体を引っ張っていくリーダーシップ力
・どんな子ども達でも無条件に愛する包容力
・保護者や地域の人に愛される気配り
・緊急事態に直面したときの冷静な判断力
・質の良い保育を提供するための保育所保育指針への理解
・基本的な事務処理能力
・良好な関係を作るコミュニケーション能力
・より良い保育を目指して試行錯誤する行動力
・保育士それぞれの魅力を活かすマネジメント力
責任者として保育を先導する必要があるとはいえ、現場の声を聞きながら意見を取り入れる柔軟さも欠かせません。園長になるためには、多方面に気を配る能力が必要といえるでしょう。

保育園の園長になる道筋

保育園の園長を目指すための道筋には、いくつかのパターンがあります。どのような方向で園長を目指すか、比較検討してみましょう。

求人から応募する

まずは、求人にでている園長募集に応募する方法です。インターネット上でも、私立保育園や小規模保育園などの園長職が募集されています。求人によって「保育士資格必須」「要10年以上の保育経験」と記載されていることもありますが、そのような資格や経験を問わないものも少なくありません。ぜひチェックしてみてくださいね。

保育士から昇格していく

保育士としてスキルアップを重ね、リーダー保育士から副主任保育士へ、副主任保育士から主任保育士へと徐々に昇格していく方法もあります。現園長が退くタイミングと合うかどうかも含め、確実に園長になれるか分からないため狭き門であるといえるでしょう。

家族経営の跡を継ぐ

私立保育園の場合、個人で開園して経営を家族で引き継いでいるケースが少なくありません。そのため、親族や知人が保育園を運営している場合、跡継ぎに立候補してみるという道筋も。周囲に保育園を経営している人がいないか当たってみても良いでしょう。

新規保育園を開園する

保育園の園長になるために、自身で新規保育園を開園する方法もあります。一から自分で開園となると費用面の負担が心配ですが、条件を満たせば自治体から補助金を受けられることも。そのほか、新規保育園の立ち上げメンバー募集に応募する方法もあります。待機児童解消のため、多くの小規模保育園が新規開園しているため、情報収集してみても良いでしょう。

保育園の園長が担う仕事

保育園の園長といえば園の責任者ですが、どのような仕事を担っているのでしょうか?業務内容は多岐にわたりますが、主に以下のように分類されます。
・日常的な業務
・運営的な業務
・安全管理に関する業務
ここからは、それぞれの業務内容を細かく解説していきます。

日常的な業務

園長は、毎日のように以下のような日常的な業務を担います。
・各種書類の最終チェック
・保育士のシフト管理
・保育士からの相談対応
・日々の保育内容のチェック
・保護者からのクレーム対応
・園内外の行事への参加や挨拶
・保育に関するトラブルへの対応
保育園に通う子ども達や保護者、そして働く保育士達が安心して過ごせるような環境を提供するのが、園長の大切な役割といえるでしょう。

運営的な業務

園長は、以下のような保育園を継続的に運営するための業務も欠かせません。
・行政や管轄自治体との連携
・関連施設との連携
・運営に関する各種申請や監査対応
・補助金関連の申請
・運営費や保育料の管理
・保育士採用に関する業務
保育園の規模によって異なりますが、園長が経営的な業務を担うことも少なくありません。

安全管理に関する業務

子どもたちが安全に保育園生活を送れるよう、安全管理に関する業務も大切です。
・遊具や施設の点検
・適切な保育への指導
・給食の検食
・保健衛生に関する状況把握
・ヒアリハットの点検・改善
保育園には、お預かりしている子ども達の安全な保育が求められます。事故やケガがないよう、安全管理も園長の大切な仕事です。

保育園の園長が抱える大変さ

保育園の園長は、責任が重くプレッシャーのある仕事です。なにか問題があれば矢面に立ち、対応をおこなうことも。保育士個人に不適切な行動があったとしても、マネジメントを担う園長の責任が問われます。また、保育士のように直接子どもと触れ合う機会が少ないため、寂しさを感じることもあるでしょう。

保育園の園長になるやりがい

大変なことが多い園長の仕事ですが、その分やりがいもたくさんあります。まずは、なんといっても未来を担う子ども達の保育に携わることで、社会貢献ができていると実感できること。そして、保育園の運営を主導していくものとして、特色や理念を自由に設定しながら理想の保育園を作れる点も魅力的です。

まとめ

この記事では、園長になるための資格や道筋について解説しました。特別必要な資格がないとはいえ、園長の仕事は保育園全体の管理・運営など多岐にわたるため保育に関する知識が欠かせません。園長はとても大変な仕事ですが、子ども達から無条件に愛される立場でもあります。姿を見ただけで「えんちょうせんせいだ〜!」と喜んでもらえるなんて、幸せですよね。保育士として働くなかで、いずれは園長という選択肢を考えてみてはいかがでしょうか?

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