保育士の受験資格「実務経験」とは?証明書の取得まで徹底解説

桜とノート
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保育士になるための受験資格「実務経験」とは?

保育士の資格を取得する方法は2種類。
①指定の保育士養成学校を卒業する
②保育士試験に合格する
という方法です。
今回は、②の保育士試験に合格するという方法で、保育士資格の取得を目指している方に向けて、試験を受ける条件となる「実務経験」について詳しく解説していきます。
まず、実務経験とは「保育所や認定こども園といった児童福祉施設で働いた経験」を指し、そこで特定の期間勤務する必要があります。
特定の期間というのは、高等学校を卒業したかどうかで期間が異なるので要注意!
【高校を卒業している人】実務経験2年以上かつ2880時間以上
【高校を卒業していない人】実務経験5年以上かつ7200時間以上
実務経験を積むのにおすすめの施設については後ほどご紹介しています。

実務経験の仕事内容やお給料は?

実務経験を積むためには、とにかく児童福祉施設で働くことが必須条件になりますが、仕事内容や給料についても気になりますよね。
実務経験を積む段階では保育士資格がないので、保育士さんの補助を行う〈保育補助〉というポジションで仕事をすることになります。
保育補助の仕事内容は、保育士さんと同じように子どもの安全面に配慮しながら遊んだり、身の回りのお世話やサポートを行います。
基本的には担任の保育士さんの指示に従って準備等を行いますが、中には掃除などの雑務がメイン・書類の作成をお願いされるという場合もあるので、事前に確認しておくと安心です。
気になる保育補助のお給料ですが、平均年収300万円前後なので、月に換算すると平均月収25万円前後になります。

保育士になるための実務経験を積むのにおすすめの施設

どの児童福祉施設でも実務経験として認定されるというわけではないので、事前に希望する児童福祉施設の施設長や都道府県の保育主管課に確認しておきましょう。
【実務経験として認められる施設】
・ 保育所(利用定員20名以上)
・ 保育所型認定こども園
・ 幼保連携型認定こども園
・ 児童厚生施設(児童館)
・ 児童養護施設
・ 助産施設
・ 乳児院
・ 母子生活支援施設
・ 障害児入所施設
・ 児童発達支援センター
・ 児童心理治療施設
・ 児童自立支援施設
・ 児童家庭支援センター
すでに実務経験として勤務している児童福祉施設が上記に当てはまらない…という人はいませんか?
以下の施設に勤務している人は、受験資格認定(知事認定)を受けることで受験資格の認定証をもらうことができます。
【受験資格認定が必要な施設】
・ 認可外保育施設(認証保育園・認定保育園等を含む)
・ 小規模保育事業(小規模認可保育所 等)
・ 幼稚園型認定こども園
・ 地域裁量型認定こども園
・ 幼稚園(特別支援学校幼稚部を含む)
・ 家庭的保育事業(保育ママ等)
・ 居宅訪問型保育事業
・ 事業所内保育事業
・ 放課後児童健全育成事業(学童クラブ・放課後児童クラブ・学童保育 等)
・ 一時預かり事業
・ へき地保育(特例保育)
・ 小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)
・ 障害児通所支援事業(保育所訪問支援事業を除く)
・ 一時保護施設
・ 放課後等デイサービス(児童デイサービス)
・ 院内保育
・ 企業主導型保育事業 等
受験資格認定の申請方法は以下のとおりです。
① 施設が所在する都道府県に、受験資格認定基準に該当していることを確認する。

② 受験を希望する都道府県へ受験資格認定手続きの希望を申し出る。

③ 施設へ勤務証明書の作成を依頼する。

④ 受験資格認定申請書・勤務証明書・高等学校の卒業証明書(高校卒業者のみ)を受験を希望する都道府県に提出する。

⑤ 都道府県が審査を行い、認めることができれば「受験資格認定証」が交付される。
必ず受験資格認定が認められるわけではありませんが、せっかくの経験と時間を有効活用するためにも、必ず受験資格認定を受けるようにしましょう。

【重要】実務経験の証明書はどうやってもらうの?

先ほど紹介した保育の実務経験として認められる施設で勤務している人は、「実務証明書」の用紙を自身で用意するか、勤務先で発行してもらいましょう。
実務証明書は全国保育士養成協議会からダウンロードすることができるので、自身で準備する必要がある場合はこちらを活用してみてください。
実務証明書は自身で記入する箇所はないので、何も書かずに施設長に渡してくださいね。

保育士になるための実務経験は免除できる?

実務経験が免除されるケースは、保育士養成施設(大学・短期大学等)で必要な科目の履修・保育実習の修了で卒業する場合のみです。
それ以外の場合は実務経験が保育士試験を受ける条件となり、免除されることはありません。
実務経験の期間は最終学歴により異なり、2年以上かつ2880時間以上または5年以上かつ7200時間以上と長い時間が必要となりますが、その経験は保育士として働くときに必ず強みとなります。
保育の現場では実践が何よりも役立つので、保育士として活躍する未来のために勤務先でたくさん技術を学んでくださいね。

まとめ

保育士資格を取得するために必要な「実務経験」について詳しく解説しました。
実務経験として認められる施設とそうでない施設・受験資格認定(知事認定)を受けることで受験資格の認定証をもらうことができる施設があるので、事前に確認しておきましょう。
保育士・幼稚園教諭・保育教諭などの就職・転職をお考えの方は、ぜひ保育士ワーカーにご相談ください!
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