異年齢保育の週案を作成しよう!内容や年齢ごとのねらい文例を紹介

保育園で頻繁に取り入れる異年齢保育。月案を作成したのち、週案で手が止まってしまう人も多いのではないでしょうか?この記事では、異年齢保育をおこなう際の週案について解説します。内容のレパートリーや、年齢ごとのねらいについて解説しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
異年齢保育の週案を作成しよう!
異年齢保育は、月に1回、週に1回など保育園によって取り入れる頻度が異なります。なかには、3・4・5歳児を縦割りでクラス編成し、常に異年齢保育をおこなっているケースも少なくありません。異年齢保育を実施する際は、事前に週案を作成します。週案に記載する主な内容は、以下の通りです。
・日付
・活動内容
・ねらい
・環境構成
・子どもの姿
・保育者の援助
おおまかな流れとしては、年度初めに作成した年間指導計画をもとに月案(月間指導計画)を作成します。さらに、月案をもとに週案(週間指導計画)を作成します。その内容をさらに深掘りする形で日案を作成していきます。週案で計画した内容は、天候や出席率などに合わせて柔軟に変更されることが多いようです。
【年齢別】異年齢保育のねらい文例
ここからは、異年齢保育の週案に記載するねらいを、年齢別にご紹介します。
0歳児のねらい
・年上児の歌を聞き、一緒にリズムを感じることを楽しむ
・優しく接してもらうことに安心感を持つ
・年上児の遊びに興味を持ち、触ったり見たりする
・普段とは異なる雰囲気でも安心感を持って過ごす
・リズムに合わせてみんなで体を揺らす楽しさを味わう
1歳児のねらい
・友だちや異年齢児が遊ぶ様子を見て一緒に楽しもうとする
・歌を歌ったり体を動かしたりする一体感を楽しむ
・季節行事に興味を持ち絵本や歌を楽しむ
・異年齢児と遊ぶなかで自己表現をしようとする
・年上児の様子を見て真似することを楽しむ
2歳児のねらい
・歌やダンスを通して、異年齢児との関わりを楽しむ
・遊びのなかで保育者や他児とのやりとりを楽しむ
・季節の行事に興味を持ち、積極的に参加しようとする
・年上児の言葉や動きを見て真似することを楽しむ
・さまざまな遊びにチャレンジし、興味・関心を広げる
3歳児のねらい
・絵本や歌遊びを通して異年齢児との関わりを楽しむ
・さまざまな友だちと言葉のやりとりを楽しむ
・年長児の言動を見て憧れの気持ちを持つ
・異年齢児と関わりながら室内で手指を使った遊びを楽しむ
・年下児との関わり方や言葉のかけ方を知る
4歳児のねらい
・年下児に対して優しく声をかけようとする
・集団遊びを通して異年齢児との関わりを楽しむ
・異年齢児と協力しながら遊びを発展させていく
・行事に期待感を持ち積極的に参加しようとする
・年上児に憧れの気持ちを持ち、その姿を真似しようとする
5歳児のねらい
・異年齢児と関わりながら、さまざまな遊びに取り組む
・季節行事に関心を持ち、最年長として率先して関わろうとする
・年下児に合わせながら遊びをゆっくり進めようとする
・年下児からの期待や憧れの気持ちを受け止め自信につなげる
・ルールや決まりを理解し、年下児に示そうとする
異年齢保育の内容
ここからは、異年齢保育におすすめしたい活動内容をご紹介します。ぜひ取り入れてみてくださいね。
触れ合い遊び
対象
0~2歳児
準備物
・大きめのやわらかい布
・優しいオルゴール
遊び方
・保育者が寝転ぶ子どもたちに「うえからしたから」のわらべうたに合わせて布を当てていく
・2歳児の子どもが0歳児に布を使って「いないいないばあ」を楽しむ
コーナー遊び
対象
2~5歳児
準備物
・おままごとセット
・ブロック
・お絵かき
遊び方
・パーテーションで各コーナーを仕切り遊び込めるようにする
・興味を持った遊びに自由に移動しながら楽しむ
リトミック遊び
対象
2~5歳児
準備物
・広々とした部屋
・ピアノ
遊び方
・保育者の音楽に合わせて動物や乗り物の真似を楽しむ
・年上児の動きを真似しつつ自由な表現を楽しむ
ダイナミック絵画
対象
2~5歳児
準備物
・汚れても良い服
・部屋中に敷き詰めた模造紙
・絵具
・タオル
・水
遊び方
・模造紙にそれぞれ自由なお絵かきを楽しむ
・筆を使ったり手で絵具に触れたり絵具を混ぜたりする
お店屋さんごっこ
対象
2~5歳児
準備物
・机
・看板
・袋
・折り紙
遊び方
・折り紙で作った食べ物やおままごとのアイテムを商品として並べる
・お店屋さん側とお客さん側に分かれて買い物の真似を楽しむ
じゃんけん列車
対象
3~5歳児
準備物
・広々とした部屋
・電車ごっこの音楽
遊び方
・音楽が止まったら近くの人とじゃんけんして負けた人は後ろにつながっていく
・年上児が年下児にルールを教えながら列がひとつになるまで続ける
ハンカチ落とし
対象
3~5歳児
準備物
・ハンカチ
遊び方
・鬼を1人決めてから円になって座り、鬼がハンカチを持って円の外側を歩く
・鬼は友だちの後ろにハンカチを落として気づいた子と追いかけっこを楽しむ
異年齢保育の週案を作成するときのポイント
異年齢保育の週案を作成するときは、以下のようなポイントを意識しましょう。
子どもの発達の違いに注意する
異年齢保育をおこなうときは、その場に発達段階が異なる子どもが集まることを意識しておきましょう。選ぶ活動によっては、子ども同士の衝突などの危険はもちろん、年齢に合っておらず集中して遊び込めないことも考えられます。様子を見ながら活動内容を調整していくなど臨機応変な対応が必要です。
担任同士で連携を取る
異年齢保育をおこなう際は、一緒に過ごす他クラスの担任同士で連携を取ることが大切です。それぞれがその活動に対してどのようなねらいを持ち、どのような関わりを期待しているのか明確にしておきましょう。
交流を想定した環境構成を整える
異年齢活動をおこなう部屋または園庭は、広々と使えるよう整えておきましょう。また、交流するにあたって玩具の取り合いが起こるのは避けたいもの。出しておく玩具の数にも配慮が必要です。
まとめ
この記事では、異年齢保育をおこなう際に作成する週案のねらいについて解説しました。活動内容にもよりますが、ご紹介したねらいをアレンジしながら作成してみてくださいね。





