明日からできる!保育の色水遊びを年齢別にご紹介

色水遊びをしている子ども
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子どもたちの興味・関心を引き出す「色水遊び」。実際にやってみると、色が変わる様子に子どもたちは関心を示し、意欲的に取りくんでくれます。

今回は、色水遊びの時に注意したいねらいと、実際の発達段階に応じた実践についてご紹介します。
明日でもすぐできるように、やり方や準備物も紹介するので参考にしてみてください。

保育現場で実践するときの色水遊びのねらいは?

色水遊びをしている園児
色水遊びを実際にするときにポイントになってくるのは、ねらいです。ねらいがあると、保育士が実践しながら、軌道修正したり、子どもの姿から手ごたえを感じられたりします。今回は保育所保育指針を通して、色水遊びでつけたいねらいについて考えたいと思います。

保育所保育指針は、環境保育内容に対する考え方を改めたものです。指針を知っておくことで、ある程度の活動の見通しが立ちやすくなります。

保育所保育指針の環境と表現の活動のねらいに以下の文があります。

環境

表現

1歳以上3歳未満児

見る、聞く、触るなどの経験を通して、感覚の働きを豊かにする(身の回りのものに触れる中で、形、色、大きさ、量などのものの性質や仕組みに気づく)

生活や遊びの体験を通して、イメージや感性が豊かになる

3歳以上

身近な事象を見たり、考えたり、扱ったりする中で、物の性質や数量、文字などに対する感覚を豊かにする(生活の中で、さまざまな物に触れ、その性質や仕組みに興味や関心を持つ)

生活の中でイメージを豊かにし、さまざまな表現を楽しむ

年齢に応じて、ねらいとなってくるものは変わります。自分のクラスの子どもの状況に応じて、付けていきたい力を明確にしていくといいですね。

色の知識を豊かにする

ねらいの1つは色の知識を豊かにすることです。遊んでいく中で、色の色彩感覚や混色の知識など理解できます。日常で使われている色に、より意識を向けやすくなっていきます。

未満児では色のさまざまな種類を。年少以上では、混色をすることで違う色が含まれることが理解できます。色は視覚的に理解できるため、言葉が出ていない段階でも、楽しめる保育遊びです。

表現する楽しさを味わう

色を混ぜることで、自分の表したい色を表現できます。色水遊びはだれでも気軽に取り組めるため、子どもの個性に応じた表現ができます。

水に混ぜたり、絵の具に混ぜたりすることで、新しい発見ができます。だれでも気軽にできるからこそ、その子どもに応じた表現ができるため、どの子も楽しみやすい遊びです。

年齢別|明日からできる色水遊び

カラフルな色水
自分のクラスの子どもに付けたい力が見えてきたら、次は実践です。保育の現場では、発達段階に応じて、できる遊びが変化します。ここでは、年齢に応じた保育の現場でできる色水遊びをご紹介します。

1~2歳児

2歳児は小さく、手先の細かな作業ができません。そのため、作業も簡単にしてあげるといいでしょう。飲んでしまっても安心な食紅を使って色水遊びがおすすめです。

持ち物

食紅、プラカップなどの容器、水、割りばし

やり方

容器に水を入れる

好きな食紅を入れる

保育士が食紅を混ぜるところを見せる

3歳児

3歳児は、手先の発達も進むので色水を作る作業ができます。クレープ紙は、片付けも簡単なためとてもやりやすい色水遊びです。100均で売っているペーパーフラワーに使われていることが多いので、代用も可能です。

持ち物 

クレープ紙(100均のペーパーフラワーでも可能)、ビニール袋

やり方 

ビニール袋に水とクレープ紙を入れる

保育士が色がでるまで水をもむ

色が出るまでもんでみる

4歳児

4歳児になると、考える色水遊びができるようになります。おすすめの遊びは、混色遊びです。この年齢だと先生とやり取りしながら遊べるようになるので、クイズにしても楽しいですね。

持ち物

おけ4つ、絵具(わかりやすい色を4色ほど)、ペットボトル、プリンカップなど、スプーン、タオル

やり方 

1

自分がやりたい容器を1つ選ぶ

保育士が2つの色を混ぜ、何色になるか尋ねる

実際に子どもたちがやり、どの色を混ぜるとどんな色になるか一緒に楽しむ

5歳児

5歳児になると、さらに複雑な色水遊びができます。色水を作るだけでなく、ほかの発展的な活動につなげるなど、幅広い活動ができます。順番待ちや交代など、ルールを学んでいく機会にもなるといいでしょう。

持ち物 

カゴ、ペットボトル、お金セット(段ボールなどの自作でも可能)

やり方

絵の具を溶かした水を用意する

子どもたちと一緒に、ペットボトルに入れ、名前と何円かを考える

お金を用意して、買う係と売る係に分かれて、お買い物ごっこをする

導入でも使える|さらにアレンジ色水遊びに使えるもの

花摘みをしている子ども
色水遊びでは、子どもたちに身近な植物や花を使うとさらにいいでしょう。身近な植物や花を使うことで、「ふしぎだな」「どうして」とさらに興味を引き出しやすくなります。ここでは、色遊びに使いやすい植物と花を紹介します。

植物

植物を使いたいときは、園に生えていたり散歩で行けたりする場所にあるものを使うといいでしょう。
園で生えているものであれば、見たことがある植物なので、子どもたちの興味や意欲を引き出しやくなります。普段食べているにんじんやピーマンなどでも、導入がしやすくなります。

絵の具と違う点は、絵の具に比べてこい色が出にくいところです。もみだして出る色は自然な色のため、はっきりとして色は出ません。その分、自然の色の淡い色彩感覚は磨かれるので、ある程度色が分かってきた4~5歳児でやるのがおすすめです。

ここでは、色が出る植物の一例をご紹介します。
・シソの葉っぱ
・桑の実
・にんじん
・ピーマン
・パプリカ

花も植物と同様で、身近に咲いている花を使うといいでしょう。また、花は種から売っているものも多いため、育ててから色水遊びに使うことも可能です。欲しい色を自分で作りやすいのも花を使うメリットです。

植物と同様に、淡い自然な色が出ます。ビニール袋を使ってもよいですが、すり鉢やすり棒を使うとよい色が出やすくなります。その作業も楽しいため、4~5歳児さんに遊んでもらいたい材料です。

以下の花は色が出やすく、咲いていることも多いために、使いやすいです。
・菜の花
・チューリップ
・マリーゴールド
・朝顔
・さるすべり

まとめ

今回は、保育の現場で使える色水遊びとねらいについてご紹介しました。
色水遊びはねらいもはっきりしやすく、子どもたちも夢中に取り組みやすい遊びです。興味や関心を引き出しやすく、発展もできます。
準備はありますが、ぜひ保育士さんも子どもたちと一緒に、色水遊びを楽しんでみてください。
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