覚えておきたい！保育士のための【ジェノグラムの書き方】とは？

ジェノグラムを知っていますか？
子どもや保護者に向き合うために、保育士が知っておきたい子どもの家庭環境や親族の情報を図式で表したものです。
これまで介護や医療現場でよく使われてきたジェノグラムですが、最近では保育現場でも活用する事が増えてきています。

そこで今回は、保育士さんのためのジェノグラムの書き方を解説していきます。

ジェノグラムとは？何のためにあるの？

ジェノグラムとは、子どもを中心として3世代以上の家族や親族を図式で表したものです。
パッとみた時に子どもを取り巻く周囲の人間関係を把握しやすく、家庭支援を行う際に有効です。

ジェノグラムはキーパーソンを見つけるのに役立つ！

子どもの行動で気になる事があった時や保護者から悩みを相談された時には、背景に家族や親族が関係している事も多いですよね。
DVや虐待の疑いがある子や、両親が不仲で離婚裁判中の場合には、子どもの親権争いをしている事もあります。
複雑な家庭環境に置かれている子ども達の状況は、可視化するのがおすすめです。
ジェノグラムは、問題を解決するのに必要なキーパーソンを見つけるのに役立ちます。

ジェノグラムとエコマップ

ジェノグラムと一緒に使う事が多いエコマップも覚えておきましょう。
エコマップは、家族や親族以外の情報を図でまとめたものです。
保育所や職場、病院や習い事などの社会とのつながりを表し、時の流れや状況で変わる情報も多いので頻繁に更新する必要があります。
事実に基づいて記載するのがジェノグラムで、情報収集をしながら追加や更新をしていくのがエコマップです。

エコマップについてはこちら
エコマップとは？ジェノグラムとの違いは？

ジェノグラムの書き方を学ぼう

では早速、ジェノグラムの書き方の基本を見ていきましょう。

『性別・年齢・本人』の書き方

・男性は□で女性は◯性別不明の場合は△を使います。
・それぞれ図形の中に年齢を数字で記入します。
・ジェノグラムの本人には線を二重にしましょう。

『結婚・離婚・再婚・内縁』の書き方

・結婚は夫婦の図形を二重線か実線で結びます。
・離婚は結婚線を斜め線や二重斜め線を引きます。
・再婚は対象者から線をつなぎ二重線か実線で結びます。
・内縁は対象の二人を波線や点線で結びます。

『兄弟・双子・妊娠』の書き方

・兄弟は出生順に右から順に書きます。
・双子は同じ点から線を引き図形を書きます。
・妊娠は図形の中に△を書きます。

『死亡』の書き方

・死亡は図形の中に×をするか、黒く塗りつぶします。

ジェノグラムを作成してみよう

ジェノグラムの書き方の基本が分かったところで、早速作成を進めてみましょう。

ジェノグラムを使った作成例

『5歳の男の子を本人としたジェノグラムの作成例』

・５歳の男児について
・母親は再婚で前夫との間に2歳の男の子がいる
・母親の前夫には内縁関係の女性がいる
・父方の祖父は亡くなっていて、祖母が一人暮らし
・母型の祖母は亡くなっていて、祖父が同居

ジェノグラムから、上記のような情報が分かります。
もし、図形以外にも文字で記入したい情報があれば付け加えていきましょうね。

エクセルで作成する｜ジェノグラム

上記のジェノグラムは、エクセルで作成したものです。
エクセルでは比較的簡単に、ジェノグラムを作成する事ができますよ。
新規作成画面から、図形や線の選択を追加してジェノグラムを作っていきましょう。

ジェノグラムを簡単に無料で作成できる？

ジェノグラムを簡単に作成できる無料のサイトもあります。
サイトを使いたい方は調べてみてくださいね。

複雑な家庭環境を把握するために保育現場でジェノグラムを使おう！

保育士として子どもや保護者の支援をする時には、その人の状況や人間関係を把握する事が大切です。
目で見てわかりやすいジェノグラムやエコマップは、保育現場での支援や小さな気付きを感じ取るにとても便利！
最初は書き方が難しく感じるかもしれませんが、慣れると簡単に作成できますよ♪
子ども一人ひとりのジェノグラムやエコマップを作成し、問題が起きた時に解決の糸口やキーパーソンを見つけやすくしましょう。

#保育 #保育士 #仕事