保育園での視診とは?視診のポイントや配慮すべきことを解説

適切な環境の中で、安心感をもって子どもたちを保育するのが保育園です。保育士さんは、子どもが安心できる環境を整え、安全で健康に過ごせるよう保育しています。
子どもの安全と健康を守るための保育業務はたくさんありますが、その中でも今回は保育園で行う「視診」について紹介します。保育士さんに気を付けて欲しい「視診」のポイントもまとめてあるので、視診について知りたい保育士さんは参考にしてください。
保育園での視診とは
まずは、保育園での視診について解説します。普段の生活の中で視診という言葉は、あまり聞きなれない言葉かもしれません。
視診は朝の受け入れの健康チェックのこと
医療業界で使われる「視診」は、患者さんの身体機能に異常がないかを観察することです。一方保育園では、朝の受け入れ時に子どもの健康をチェックすることを「視診」といいます。
まだ自分の言葉で全てを表現できない子どもたちの朝の受け入れにおいて、視診は保育士さんの大切な業務です。保護者から子どもを受け入れてから、子どもたちは日中の長い時間を保育園で過ごします。登園時にしっかりと子どもの健康を観察し、子どもの小さな変化に気が付くようにしましょう。
視診のポイント
では、保育士さんが視診する時に注意しておきたいポイントを紹介します。保育士として経験が長くなると視診の仕方やコツは自然に身に付くものですが、慣れるまではポイントをおさえて視診していくのが良いでしょう。
【基本】視診の基本ポイント
・身体全体に、傷や腫れ・あざなどはないかをチェック
・目が腫れていないか、充血していないかチェック
・顔色が悪くないか、曇った表情をしていないかをチェック
・鼻水や咳、胸の音などの状態はどうかをチェック
・いつも通りの声が出ているかをチェック
・爪の色がおかしくないかをチェック
・皮膚の状態は荒れていないか、虫刺されなどないかをチェック
・痛がっている箇所はないかをチェック
【配慮】子どもの環境状況を把握しておく
視診する保育士さんは、個々の子どもの家庭環境や生活の状態を把握しておくのが良いでしょう。例えば、子どもの身体に傷があった時の例をみてみましょう。その傷は自分で引っかいてできたのか、それとも他者から受けたものなのか考えたとします。そんなとき、視診前に子どもの皮膚が弱いことや自虐の癖があること、通園方法や自宅からの距離、年の近い兄弟がいるなど家庭環境を把握しておけば、傷がある理由をいろいろな角度から考えられます。子どもを観察するポイントだけでなく、保護者への問いかけにもつながるため、子どもの環境状況の把握は大切だといえます。
【周知】保育日誌・会議などで職員全体に知らせる
保育園での保育は、担任保育士だけが行うものではありません。一人の保育士が子どもの様子を理解していても、他の職員に状況を周知しなかったことで取り返しのつかないことになることにもなります。そのため、日ごろからホウ・レン・ソウ(報連相)を心がけるように意識しましょう。他の職員に事実を周知する方法は、口頭での伝言以外にもメモ書き・保育日誌・会議や朝礼の他にメールなどもありますよ。状況にあった方法で、確実に他の職員に周知することが大切です。フルタイムの保育士だけでなく、短時間勤務の保育士にも伝わるようにしましょう。
保育園での視診は大事な仕事!子どもの変化に気付く保育士になろう
保育園で行う視診は、朝の受け入れの際に子どもたちの健康状態を把握することです。
保育園での視診は、子どもが健康で安全に過ごすために行う保育士さんの大切な業務だといえます。ポイントをおさえながらしっかりと視診をして、子どもの変化にすぐに気付く保育士さんになりましょう。




