保育士から子どもへの声かけ|ポイントとコツから声かけ例までご紹介

子どもが好きで保育士を目指したものの、保育士になってから子どもとの関わり方や声かけに悩むという保育士さんは少なくないようです。子どもの成長を見守る保育士として、普段の子供への声かけで意識するポイントやコツ、具体的な声かけ例をまとめました。子どもへの声かけやコミュニケーションは保育士にとって大切なことなので、この記事を参考にしてくださいね。
保育士の声かけポイント
まずは、保育士から子どもへの声かけのポイントから見ていきましょう。
ポイント① 子どもを否定しない
子ども一人ひとりのペースや個性を大切にするために、子どもを否定する言葉を避けましょう。否定された子どもは、「このせんせいは、話を聞いてくれない」「私のことが嫌いなのかも」と思って心を閉ざしてしまいます。
もし、保育の中で子どもに対して言い過ぎたかな、あの言葉は言うべきではなかったかなと感じたら早めに子どもに謝りましょう。
ポイント② 子どもが知っている言葉を選ぶ
子どもと話すときは、できるだけ優しい言葉を使うようにしましょう。普段の生活で使っている言葉は大人向けなので、子ども話しても伝わらない場合も多くあります。
もし表現に困ったときは、絵本に出てくる言葉をイメージすると良いかもしれません。家庭環境や子どもの年齢や理解力によっても、言葉への理解力は変わってくるでしょう。
ポイント③ 子どもを尊重し強要しない
自分が担当する子どもに、みんなと一緒に「◯◯するの!」と活動を強要したくなる気持ちもわかります。しかしどんな時でも、子どもにはそれぞれの想いやペースがあることを忘れないでください。
保育士として危険なことやトラブルになった時に子どもに注意するときは、子どもがわかるように丁寧に “してはいけない理由”を伝えるようしましょう。
保育士の声かけのコツ
次に、保育士から子どもへの声かけのコツを見ていきましょう。
・子どもの思いを受け止める
子どもが保育士や友だちに何かを話したとき、または行動で何かを表現したときには、子どもの思いを受け止めることを意識しましょう。
幼児クラスになると、一度に多くの子どもの保育をするため、個々の子どもの思いを受け止めるのは大変だと感じる人もいるかもしれません。
しかし、一人ひとりの子どもに向き合って話をすることは子どもとの信頼関係を築くのに大切なことです。
・子どもの行動や気付きを大切にする
忙しい保育士業務の中では、つい子どもの行動を先回りして援助しがちです。
しかし、子どもの成長には、自ら考えて行動することや自分で気付く経験が大切になります。何でも援助しすぎずに、子どもの自発的な行動や気付きを大切にしましょう。
・子どもと目線を合わせて声をかける
子どもと話をする時には、子どもの目線に立って目を合わせて話しましょう。
目線を合わせながら話すことで、子どもはこの人は自分と向き合って話を聞いてくれる人だと認識していきます。
特に子どもを叱らなければいけない場面では、大きな声で強要するような声かけになりがちです。そんな場面だからこそ、子どもと目線を合わせて丁寧に対応していきましょう。
保育士の声かけの仕方
最後に、保育士の声かけの具体例を紹介します。
【片付け】のときの声かけ例
生活の節目でおもちゃなどを片付けるシーンは、保育園生活でよくある光景です。他にも、活動の度に子どもに「片付け」を促すことがありますよね。そんな時に片付けたくないと思う子がいたら、「◯◯ちゃんまだやりたいのね。とても楽しかったのね」と気持ちを受け止めながら、次の活動へ意識を向けられるような声かけがおすすめです。
しっかりと子どもの状況に向き合った後に、「◯◯ちゃん、何だかいい匂いがしてこない?そろそろご飯の時間になるみたいだよ。今日のお給食は何かな?」など次の活動にもワクワクするような声をかけてあげてはいかがでしょうか。
【食事】のときの声かけ例
食事のときは、個々のペースによって食べられる量や食べ切る時間が違うことを意識する必要があります。
野菜など、好き嫌いがある場合には「ひと口だけ食べてみる?」と声をかけてみるのも良いでしょう。子どもの気分によっては、保育士の声かけで苦手なものをひと口食べられることもあります。食べてみると思っていたよりおいしかったと感じて、苦手を克服できるかもしれません。
【お散歩】のときの声かけ例
保育園を出て戸外へ散歩に行くと、草木に触れ季節を感じる場面や、いろいろな種類の車を見ることなど、子どもはたくさんの刺激を受け取ります。
例えば、救急車が通った時には「大きな音が鳴っているね、救急車は何をする車かな?」など、質問をして子どもが少し考えられるような声かけをしてみましょう。保育士の声かけが、車に対する興味を示すきっかけになると良いでしょう。
もし、救急車のサイレンにおびえている子がいたら、「◯◯くん、大きな音で怖いね。あの車は救急車といって、怪我をした人を急いで病院に連れて行くかっこいい車だよ」と優しく声をかけてあげるのもおすすめです。
保育士から子どもへの声かけは大切!コツをつかんで子どもを伸ばす保育士になろう
今回は、保育士から子どもへの声かけの方法について紹介しました。保育士から子どもへ声かけするときに知っておきたいポイントや、声かけにはいくつかのコツがあることがわかりましたね。保育士から子どもへどんな声かけをするかは、子どもが成長していく上でとても重要です。
また声かけをした後に、間違っていないかと悩む時は先輩保育士などに相談してみるのも良いでしょう。子どもときちんと向き合っているからこそ、子どもにうまく伝わらない場面では声かけに悩むものです。記事を参考にしながら、日々の子どもへの声かけを考えてみましょう。





