保育士さんのお役立ちコラムららほいく

気になる子ってどういう子ども?
保育の中で子どもと保護者に寄り添うために

保育士鳥

「気になる子」という言葉、保育士や幼稚園教諭などの教育関係の方ならよく耳にすることでしょう。
 
一体、気になる子とはどういう子のことを言うのか?この部分が実は曖昧だったりします。
子どもの気持ちや保護者の気持ちを知り、寄り添っていくためにはどうすればいいのでしょうか?

気になる子とは?

気になる子と聞くと、「病気や障害のある子」と捉えられがちですが、気になる子とは「関わり方がわからない子」と考えられています。
病気や障害が原因とは限らず、家庭環境や保護者との関わり・その子自身の性格や発達のバランスなど、色んな要因が元となります。
その要因によって子ども達の間に“差”が出来てしまい、保育士にとっても「クラスの中でより気になる存在」となっていくのです。

気になる子の気持ち

子どもの中には、自分の気持ちをうまく表現できない・伝えられない子もいます。
すると、保育士も「この子は何を考えているのだろう」と困ってしまいますよね。
しかし、保育士が困っているということは、何よりもその子ども自身が困っている状態だということです。
では、どんな事に困っているのでしょうか??

  • 自分の気持ちを言葉で表現することができない
  • 自分の言いたいことをうまく伝えられない
  • 食べられるものがない
  • 集団で居るのが苦手、落ち着かない
  • 目、耳、鼻、の感覚が過敏
  • 下記のような、色々なわからない不安がある

◇先生の話
◇今、自分が何をしたらいいのか
◇遊びの決まり
◇物の置き場所
◇「始まり」と「終わり」
◇今、自分がどうしたいのか
◇これからどうなるのか
◇今いる場所がどういうところか

上記は一例ですが、「困っているのは子ども」だという事を念頭に置いて、考えてみてくださいね。
そして、病気や障害がある・なしで子どもを見るのではなく、「ひとりの人間」として見てあげましょう。

気になる子の要因

「気になる子とは?」の説明でも述べましたが、気になる子とは病気や障害だけが原因ではなく、さまざまな要因があることが考えられます。

  • 病気、発達障害をはじめとした障害が原因
  • 家庭環境
    (育て方、保護者との関係性、養育環境)
  • 園の環境が合っていない

こういった様々な理由が背景にあり、気になる子の姿として示しているのかもしれません。
その子がどうして「気になる子」としているのか、その背景をきちんと見極めることが大切です。

子どもに寄り添うために

子どもに寄り添うためには、まずは下記の二点をしっかりと理解・把握することが重要です。

  • 発達のレベルを知ること
  • どうしてそのような行動を取るのかを考える

そして、その子どもに合わせた対応をしていきましょう。

  • 発達のレベルに合わせた方法を見つける
  • その子が理解できる伝え方を見つける
    (言葉で理解できない場合は絵や写真を用いるなど)
  • 大人の都合に合わせるのではなく、
    その子にとってよりよい方法を見つける
  • 保護者との連携も密にする

保育園や幼稚園などの集団生活の場では、集団行動も不可欠ですよね。
しかし、その子が集団に混ざれない場合は無理をさせず、まずは保育者と一対一で遊びやコミュニケーションを行っていきます。
そして、様子を見ながら少しずつ集団への参加を促していくといった方法が望ましいでしょう。
いきなりクラス全員での集団行動がむずかしい場合は、4〜5人の少人数で慣らせてあげてくださいね。

保護者と気持ちの関わり

「気になる子」の保護者は、日ごろから不安の中で育児をしているかもしれません。
保護者がどういった気持ちでいるかを汲み取ることも大切です。
では、保護者はどういった気持ちになっているのでしょうか?

自分の子と他の子の違いに焦ったり悩んだりしている

子ども達の成長スピードや個性・性格は、ひとりひとり違いますよね。
保護者もそれは分かっていると思います。
分かってはいるものの、「どうしてみんな出来るのに、ウチの子だけ出来ないんだろう」と、他の子どもと比べて、子育てについて焦ったり悩んだりしてしまいます。
「自分の育て方が間違っているのだろうか」と保護者が自分自身を責めてしまい、心を痛めているケースも。
その子の「出来たこと」「成長を感じられた部分」などのポジティブな変化を見逃さず、保護者に伝えることで、保護者も成長を実感できることでしょう。
園生活を保護者はいつも見ているわけではありませんので、その部分は保育士がしっかりと記録し、伝えてあげることが大切です。

発達障害の可能性を認められない

発達障害と診断されたり、検診などでグレーゾーンだとされている子の保護者で、どうしても「自分の子どもが発達障害(かもしれない)」ということを認められない人が中にはいます。
それはそうですよね。まさか、自分の子どもが発達障害(かもしれない)なんて。
保育士など、発達障害についてある程度学んでいる側からすると、「きちんと認めて向き合った方がその子のためになるのに・・・」と思ってしまうかもしれません。
そういった場合は、保護者の気持ちに寄り添いながら“一緒にサポートしていく”こと、“あなたは一人じゃない”ということを伝えてあげてください。
不安になっている保護者の気持ちに寄り添うことで、少しずつ子どもの障害に向き合えるケースは少なくありません。

育てにくい子どもを育児する大変さ

子どもには「育てやすい子ども」がいれば「育てにくい子ども」もいます。
育てやすければ育児に楽しさを見出せたり、充実した日々でいられるかもしれません。
育児にマニュアルはありませんので、その中でも思い悩む場面があったりするでしょう。
しかし、育てにくい子の場合、保護者が精神的に不安定になっていたり、追い詰められた気持ちになっていたりする場合もあります。
子どもが不眠の場合は、保護者も眠ることが出来ず睡眠不足だったりすることも。
思うような育児が出来ず、心身ともにストレスや疲れを感じているかも知れません。
そういった、育てにくい子どもを育児している大変さを理解し、保護者の気持ちに寄り添うことも大切です!

さいごに

いかがでしたか?
気になる子についての考え方、子どもの気持ち、保護者の気持ちと関わりについてお伝えしました。
「子どもが一番困っている」ということを念頭に置き、その子に合わせた関わり方、保育の方法で対応をしていきましょう。
保護者も、自分の子どもの育て方や成長について思い悩んでいるかもしれません。
焦らず対応し、保護者の気持ちにも寄り添いながら日々のやり取りをしていくことが大切です。


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