子ども達にとって一年に一度の自分が主役の日である「お誕生日」。子どもの成長をみんなでお祝いするイベントとして、1か月に一度お誕生会を行っている園は多いのではないでしょうか?今回は、そんなお誕生会を保育に取り入れるねらい
と、お誕生会をもっと楽しくする出し物とプレゼントのアイデア
をご紹介します! 子ども達との楽しいお誕生会に、ぜひお役立てください。 お誕生会のねらいとは
お誕生会にはさまざまなねらい
がありますが、主なものとして●大きくなることへの期待や喜びを感じる。●家族や周りの人から愛されていること、大切にされていることを感じ、他者への感謝の気持ちを育てる。●友達の誕生を祝うことで友達の大切さに気づき、友達への優しさや思いやりの気持ちへとつながるように支える。といったものがあります。家庭でのお祝いとは違った集団生活ならではの喜びや楽しみ
を感じられる体験として、大切にしたいイベントの一つです。誕生について子ども達と話すことを通して、子どもたちが自分自身を価値ある存在と認め、自分を大切に思う「自尊感情」を育てる機会にもなります。また、お誕生会の主役である誕生児はみんなの前に出ることが多いですが、人前に立つのが苦手な子にとっては、このこと自体が不安のタネとなってしまうことも…。せっかくのお誕生会を不安な気持ちで迎えることにならないよう、”お誕生会はみんなにお祝いしてもらう楽しい日”ということを伝え、期待を持ってお誕生会を迎えられる
ようにしましょう。 お誕生会の司会を任されたら?
全園児と先生の前に出て話す司会。「大勢の前で話すのは苦手で…」という声は多く聞かれます。慣れないうちはどうしても緊張してしまうものです。本番での心配材料を少しでも減らすために事前にしっかりと準備をしましょう!
基本的な準備
まずはお誕生会の流れを十分に確認してタイムスケジュールを組み、それに合わせて話す内容を考えていきます。司会をするときは、基本的には紙を見ず、子ども達の顔を見て話すのが望ましいですが、不安であれば話す内容をプリントした原稿を持っておきましょう。また原稿には、ぱっと見て確認できるよう”これだけは伝えなくてはならない”という部分に、蛍光ペンで線を引いて目立たせておく
と、慌てずに司会を進めることができますよ。 司会の際に気をつけるポイント
一番大切なのは何といっても笑顔
!子ども達は先生の笑顔から、これから始まるお誕生会が楽しいものだと読み取ります。司会者が笑顔で話すことで、子ども達のワクワクをより引き出すことができますよ。そして、導入として手遊びなどを利用し、子ども達の目をこちらに向けましょう。その際の題材は季節に合わせたものなど、子ども達にとって新鮮に感じるものがいいですね。また、司会をするときは緊張してついつい早口になりがちです。大勢の子ども達に分かりやすく伝えらえるよう、ゆっくりと話すことを意識しましょう。進行については、子ども達から予想しない反応があったりと、想定通りにいかない場合もあるはずです。事前に考えていた進行だけにとらわれず、子ども達の発言を取り上げるなどしながら臨機応変に進行してみましょう。柔軟に対応することでかえって盛り上がることも。保育士さん自身が楽しみながら進めていけば、子ども達も自然と楽しんでくれるはずですよ♪ お誕生会の出し物のアイデア6選
子ども達にとって毎月楽しみにしている誕生会。1年に1回先生やお友達に祝ってもらえるので、誕生月の子ども達はお祝いされる喜びを実感するでしょう。そして、お祝いする側の子ども達も、友達の大切さや成長する喜び
を学ぶはずです。そんな、祝福を通しで子ども達の心を育てる誕生会に、ぴったりのおすすめの出し物を簡単にご紹介します!毎月行う誕生会では「出し物のネタが尽きた…」と悩む保育士さんも多いと思うので、ぜひ参考にしてみてください。 1.パネルシアター
パネルシアターは、「動く紙芝居・貼り絵」とも呼ばれている出し物です。大きな布を貼ったボードを舞台にして、人形などを貼ったり動かしたりしながら物語を展開していきます。パネルシアターは、子ども達の集中力や観察力を養うトレーニングにもなりますよ。題材は、童話や昔話からアニメや漫画など広く知れ渡っているお話で、子ども達にも分かりやすいシンプルなものを選びましょう。
2. ペープサート
ペープサートとは、平面人形のひとつで「うちわ型紙人形劇」のこと。2枚の紙に登場人物の絵を描いて、中心に竹串や割りばしを挟んで貼り合わせから、空白をうちわ型に切り抜きます。基本的に背景は作らないことが多いので、制作したうちわを手に持って物語を展開していきましょう。保育士さんが紙人形の表裏で異なる感情や変化を見せたり、話に合わせて紙人形を動かしたりしながら話を進めると、子ども達の想像力や表現力を養うことができますよ。
3. タオルシアター
タオルシアターとは、タオルやハンカチを折ったり広げたりして、いろいろな形を作りだす遊びです。ポケットにいつも入っているタオルやハンカチが道具で、1~2分ほどでサッと披露できる点が保育士さんにとっても嬉しいポイント。簡単にできるので、親子教室や保育参観の際に保護者の方に教えると喜ばれると思いますよ。
4. マジック
披露するのが難しそうと思われがちなマジックですが、実は練習や準備をたくさんしなくてもできる、簡単でお手軽なマジックがあります。マジックの道具は、普段の工作に使う画用紙や新聞紙、ペットボトルなど、身近なもので行うことも可能です。簡単な仕掛けで子ども達を驚かせることができ、その場を盛り上げることができるので、誕生会にぴったりの出し物ですよ。
5. クイズ
クイズもみんなで盛り上がれる人気の出し物です。問題を○×形式で出題すれば、ルールを理解できない0~1歳児の子どもでも一緒に楽しむことができます。クイズの問題を選ぶ際は、「子供たちが答えられるレベルの問題かどうか」を意識しましょう。クイズは言葉を覚えるだけでなく、子ども達の集中力向上や頭の体操にもなるので、良いことづくしです。
6. ゲーム
ゲームはクイズと同じように、みんなで参加して楽しめるのが魅力の出し物。誕生会にはイス取りゲームやフルーツバスケット、ハンカチ落としなど、大人数で遊べるゲームがおすすめです。身体を使ったゲームや頭を使ったゲームなど、室内ならではの面白さが詰まった、簡単に楽しめるゲームを企画しましょう。
お誕生会を盛り上げよう!出し物のネタ4選
幼稚園や保育園でのお誕生会を盛り上げる先生からの出し物。子ども達が一番楽しみにしているコーナーですよね。しかし、お誕生会での出し物は毎回新しい内容を求められ、準備する保育士さんは大変。先月はこれをやったし、これは去年使った…など、「お誕生会の担当が回ってきたけれど既にネタが尽きてしまった」と悩む保育士さんも多いはず。そこで、忙しい保育士さんのためにお誕生会で使える出し物やゲームのネタを具体的にご紹介します!
パネルシアター「誰からのプレゼントかな?」
いろいろな仕掛けが隠されたパネルシアターは子ども達に大人気!年齢に関係なく楽しむことができるので、全園児が集合するお誕生会での発表にうってつけです。
★ストーリーと発表の仕方
お誕生日の主役はくまくん。森の動物たちは、くまくんのためにいろいろなプレゼントを用意したようです。パネルに貼った箱からプレゼントをチラッと見せて、「これは誰からのプレゼントかな?」と子どもたちに問いかけます。箱の裏面に動物貼っておき、子どもたちが正解したら箱の絵を裏返していきます。ドングリをくれたのはリスさん、チーズをくれたのはねずみさん、という感じです。出てきたプレゼントはくまくんの周りに並べてあげましょう。
★もっと盛り上げるアイデア
プレゼントをくれる動物の中に、一つだけ保育士の写真(または似顔絵)を混ぜておくと子どもたちは大喜び♪
クイズ「飛んだのなあに?」
左右についたてを置き、隙間を何が飛んでいくのかを当てるクイズです。
ステージがある場合は幕の間を少しだけ開けて利用してもいいですね。
投げるものには、保育室で使っているおもちゃ、野菜や果物など、子どもたちが毎日目にするものを使用します。投げる高さやスピードを変えて難易度を変化させましょう。子どもたちは元気に「はい!はい!」と手を挙げて答えてくれますよ!
写真でクイズ「だれの小さいころ?」
保育士さんの小さいころの写真を見て、どの先生かを当てるゲームです。先生の小さいころの写真を見ると子ども達は大盛り上がり!中には面影がなく、全く当たらないといったパターンも。保育士さんたちで事前に試して難易度を設定してみてると良いですよ。
★もっと盛り上げるアイデア
クイズに正解した後は、お題になった先生へ、子どものころ好きだった食べ物や遊びをインタビュー形式で質問してみると楽しいですよ!
マジックシアター「だれのお顔?」
引っ張り出すと絵が変わる⁉魔法のような変化が楽しめるマジックシアター。子ども達は何が出てくるかな?とさまざまな想像をしながら興味津々で楽しんでくれます!クリアファイルと画用紙だけといった簡単な材料で作ることができるのも魅力です。★作り方はこちら→マジックシアター「だれのお顔?」★発表の仕方マジックシアターを使った何の動物かを当てるクイズです。黒い線で描いた輪郭だけのイラストを見せ、子どもたちに「これはだれのお顔かな?」と問題を出します。子どもたちが答えたら、絵をスライドさせて正解を発表!わかりやすい猫などの動物からスタートし、後半に向けて問題を難しくしてお誕生会を盛り上げましょう。 季節に合わせた誕生会の出し物
誕生日会でのどんな出し物をするか決まったら、次に決めなければならないが題材です。題材決めも保育士さんの頭を悩ます問題ですよね。
そこで今回おすすめするのは、季節に合わせた出し物!誕生会は毎月行われるので、春・夏・秋・冬とそれぞれに合わせた題材をチョイスすると、季節を感じられる誕生会になるはずですよ♪
春のおすすめ出し物(3.4.5月)
3~5月には、春を感じられる題材にするのがおすすめです。例えば春のイベントのひな祭り、春の食べ物のいちご、春に咲く花の桜やチューリップが親しみやすいテーマだと思います。ひな祭りのクイズをしたり、はらぺこあおむしの劇をしたりするのがおすすめです。
夏のおすすめ出し物(6.7.8月)
6~8月には、夏を感じられる涼し気なテーマを出し物に取り入れると良さそうです。七夕などの夏のイベントや夏の代表的な食べ物がおすすめ。七夕にまつわるパネルシアターやクイズなどは子ども達も親しみやすそうです。また、夏だからこそできるスイカ割りは、子ども達はきっと大はしゃぎすると思いますよ。
秋のおすすめ出し物(9.10.11月)
9~11月には、お芋掘りやハロウィンといった秋のイベントや、旬の食べ物についてがおすすめです。食欲の秋とも言われるほど、秋が食べごろの食材は多いので、食べ物のシルエットクイズなども盛り上がりそう。また、ハロウィンを題材にしたオリジナルストーリを披露すると、おばけやモンスターに子ども達も興味津々なはずです。
冬のおすすめ出し物(12.1.2月)
12月~2月には、クリスマスなど冬のイベントや冬の遊び、食べ物などのテーマを出し物に取り込んでいきましょう。サンタクロースの劇をしたり、ハンドベルを使った演奏会も冬にぴったりです。
子ども達に素敵なプレゼントをしよう♪
次は、誕生日を迎えた子ども達が楽しみにしているプレゼントのアイデア特集!メッセージカードやメダル、王冠など、心を込めた手作りのプレゼントで子ども達を笑顔にしましょう♪
プレゼント1:お誕生日カード
写真を貼ったり保育士からのメッセージを書いて、子どもたちへお誕生日カードを贈る園は多いですよね。中には事前に保護者の方にカードを渡して記入しておいてもらい、誕生日の子どもにサプライズで渡す、といった園もあるようです。
子どもたちにとって大切な宝物になる誕生日カード。季節や年齢に関係なく使用できるものをピックアップしてみました!
「小さな窓からニッコリ」
表紙部分の一部をくり抜いて窓を作り、カードを開くと子どもの手形が見えるようになっています。可愛らしい小さな手形を生かして、子どもの成長を記録しましょう!
プレゼント2:メダル
続いて、誕生日の主役に欠かせないアイテム「メダル」の製作アイデアです。
お誕生日の朝に登園時に先生からメダルを付けてもらい、みんなから「おめでとう!」とお祝いの言葉をプレゼントされる1日を作っている園もあるそうですよ♪
たくさんのお友達や先生からお祝いされて素敵なお誕生日の体験になりますね!
「立体王冠メダル」
お花の形のメダルを作ってから、キラキラの王冠が立体的になるように真ん中に貼り付けます。王冠部分飛び出ているので、子ども達もきっと喜んでくれるはずです。
「ポケット付きくまさんメダル」
メッセージカードと一体型になったメダルです。お腹のポケット部分にメッセージカードを入れられるようになっています。保育士さんからのメッセージや、身長体重などの成長の記録を書いて贈ってみてください。
プレゼント3:王冠
かぶれば一気に主役気分になれる王冠。お誕生会にぴったりの、画用紙やおりがみで簡単に作れる「王冠」の製作アイデアをご紹介します。
「カラフル王冠」
王様やお姫様気分を味わえるカラフルでポップな王冠です!一見難しそうに見えますが、色画用紙やおりがみと、簡単な飾りつけで作ることができます♪両サイドに穴をあけて顎紐を付ければしっかりとかぶることができますよ。★作り方はこちら→カラフル王冠 「キラキラ王冠」
子どもたちが大好きなキラキラおりがみで作った王冠です。ぷっくりと可愛い星を飾って可愛く仕上げると、喜んでくれるはずですよ。★作り方はこちら→キラキラ王冠 お誕生日会をもっと楽しもう♪
今回は、お誕生会に使えるアイデアをご紹介しました。お祝いされる子ども達も、お祝いする子ども達も毎月楽しみにしているお誕生会。ワクワクする体験を通して子ども達が得た感動は、心を豊かに育てることができ、大人になってからもずっと記憶に残るはずです。保育士さんは、子ども達の成長を感じ、楽しい思い出の一日になるよう素敵なお誕生会にしてくださいね♪
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