廃材を使った楽器作りを保育に取り入れてみませんか?廃材とは、普段はリサイクルに出すペットボトルや空き箱など身近な材料です。幼児クラスの子どもなら、廃材楽器の製作からはじめるのがおすすめ。製作から音遊びまでの一連の保育を楽しめますね。
今回のコラムでは、廃材で楽器作りをする保育のねらいや注意点、廃材楽器の製作アイデアをご紹介します。ぜひ今後の保育の参考にしてください。
廃材楽器製作のねらい
まずは、保育に廃材で楽器作りを取り入れるねらいからみていきましょう。
①ものを大切にする気持ちを養う
一つ目に、「ものを大切にする気持ちを養う」ねらいがあります。廃材での楽器作りは、いつもなら捨てたりリサイクルしたりする材料を、工夫しながら楽器に変身させます。今後、すぐにものを捨てずに「何かに使えるかな?」と考える思考を養うでしょう。
②手作り楽器で音楽や演奏を楽しむ
二つ目に、「手作り楽器で音楽や演奏を楽しむ」ねらいがあります。完成された楽器とは違った音の感覚を楽しみ、保育士や友だちと一緒に演奏することで一体感を感じる演奏の楽しさを知ることでしょう。
③工作で集中力・想像力・表現力を養う
三つ目に、「工作で集中力・想像力・表現力を養う」ねらいがあります。どのようにしたら出したい音が出せるのか、考える力が育ちます。また、工作によって手先や指先を使うので、手や脳の発達にも良いと言えます。
廃材楽器を保育に取り入れる際の注意点
次に、保育に廃材楽器を取り入れる際の注意点をご紹介します。
破損による事故に気を付ける
廃材で作る楽器には、細いパーツや小さいパーツが含まれることもあります。例えば、ビー玉やストローなどを使う時には、幼児クラスの子どもであっても注意が必要です。万が一誤飲することがないように、製作の導入段階で注意点として子どもたちに伝えましょう。
工作の際に怪我しないよう注意する
廃材を使った楽器、楽器遊びの時には怪我しないように注意しましょう。子どもが少し硬めの材料をはさみで切ることや、小さなパーツに切り込みを入れる作業があることも。また、丸みがあると滑りやすく、子どもの手先の発達によっては難しい製作もあるので気を付けましょう。
廃材で作る楽器制作アイデア9選
最後に、廃材で作る楽器の製作アイデアをご紹介します。
①ペットボトルのマラカス
空のペットボトルに油性マジックで模様を付けましょう。中に、小豆や米などの粒を入れ、蓋をすればマラカスの完成です。子どもが蓋を開けないよう、閉めた蓋はビニールテープなどでしっかり塞ぎます。また、2つのペットボトルを合わせても迫力のあるマラカスができますよ。
②ティッシュケースのギター
ティッシュケースなどの空き箱で作るギターです。中央に長方形の穴を開け、穴の両サイドにストローを付けましょう。あとは空き箱をグルっと輪ゴムで一周させ、弦を作ります。輪ゴムの本数は自由に調整してくださいね。
③紙コップのラッパ
紙コップの後ろの中央に、爪楊枝で穴を開けます。そこにタコ糸を通し、底側のタコ糸の端を結んで固定させましょう。さらに、反対側のタコ糸の端に、半分に折った爪楊枝を結んで固定させます。中央をマスキングテープで固定させた割り箸で、底側に垂らしたタコ糸を引っ張ると、紙コップから音が聞こえますよ。
④紙皿のタンバリン
半分に折った紙皿の中に、はさみで小さく切ったストローを入れます。ストローが落ちてこないように、紙皿の縁をマスキングテープで塞ぎましょう。この時、隙間がないようにしっかり止めるようにしましょう。
⑤牛乳パックのギロ
牛乳パックを色紙などで包み込むように貼り付け、模様を付けます。その後、曲がるタイプのストローを等間隔に貼り付けましょう。ストローはちょうど曲がる部分が上部にくるように取り付けるのがポイントです。
⑥空き瓶の笛
空き瓶に油性マジックで模様を描きましょう。この時、瓶の口部分には模様を描かないように気を付けてください。空き瓶は、口部分に息を吹きかけることで音が出ますよ。吹く角度を変えれば、いろいろな音を楽しむことができるでしょう。
⑦空箱のマラカス
お菓子などの空き箱に、鈴やボタンなどのパーツを入れます。左右上下、または回すなどして音を楽しめますよ。空き箱には自由に絵を描いたり、ちぎりアートやシール貼りをしたりして模様を付けても良いでしょう。
⑧ストローの笛
太めのストローを用意し、端を三角形に切ります。切ったストローの端の部分を平たくなるように押しつぶし、口にくわえて息を吹いてみましょう。ストローは太めで固いタイプを選ぶのがコツです。
⑨空き缶と風船ドラム
風船の口の部分を切り取り、空き缶の周りにかぶせるように付けます。取れないようにビニールテープで固定させてください。バチは、割り箸にティッシュを巻きつけ、ビニールテープで全体を固定させると作れます。缶のサイズを変えると音の高低が変化して楽しめますよ。
廃材を使った楽器を保育に取り入れてみましょう
今回は、廃材を使った楽器のねらいや注意点や、9つのアイデアをご紹介しました。廃材を使った楽器には、「作る」楽しさと、自分で作った楽器で「音を出す」楽しさを味わえるのが魅力ですね。
今回紹介したアイデア以外にも、廃材を使った楽器アイデアはたくさんあるので調べてみてくださいね。保育園や幼稚園の活動に、廃材で作る楽器を取り入れてみてはいかがでしょうか?