発達障害は、子どもの抱える困難に寄り添うためにも、早期の発見と適切なサポートが重要であると言われています。しかしその特性はさまざまで、中には家庭の中では目立たず、保育園の集団生活ではじめて気になる点が顕著になる場合もあります。本日は発達障害と向き合うため、その特性に気付くためのポイントをご紹介します! 気付く・支える発達障害【後編】~保護者へ上手に伝えるためには~ 「気付く」ことから始める発達障害支援
発達障害は確定診断が難しいと言われています。そのため、今回ご紹介するポイントに当てはめるだけで「発達障害」と診断できるものではありません。子どもの気になる行動をチェックする目的は、あくまでも子どもの抱える困難を理解し、その子や保護者にとって、より良い環境をつくるための支援方法を考えることです。
子どもたちの気になる行動への気付きは支援の第一歩。子どもの様子を注意深く見つめると同時に、発達障害のレッテル貼りに終わることがないようにしましょう!
発達障害と関わりのある特徴とは?
発達障害は人によりその特性の現れ方がさまざまです。まずは大まかに、気付きのキッカケとなる特徴を確認してみましょう!
※対象となる年齢に関しては参考資料に基づき5歳児を目安としております ◆発達障害の種類については下記の記事もご参照ください 発達障害に関する記事まとめを見る 気になる行動を確認!チェックリスト
子どもたちに気になる点があったなら、具体的にその子がどんなところに困っているのか、細かく確認することが大切です。ここからは、子どもの気になる行動の詳細を検討するためのポイントをご紹介していきます。
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物の用途が言えない | ・靴ってなにするものかな ・帽子ってなにするものかな ・おはしってなにするものかな ・本って何するものかな ・時計ってなにするものかな などと質問し、物の用途や目的が伝えられるか確認する |
比較概念が答えられない | ・ゾウは大きい、ではアリは? ・お湯は熱い、氷は? ・夏は暑い、冬は? ・石は固い、タオルは? などと質問し、比較概念が答えられるか確認する |
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会話が成立しにくい | ・会話が一方的 ・興味のあることだけ永延としゃべる ・質問にオウム返しで答える ・突然関係ないことを話し出す |
指示が理解できない | ・一斉に出した指示が理解できない ・ひとりに出した指示が理解できない ・言うことを聞いているが理解できない ・理解はしているが実行しない |
丁寧すぎる言葉 奇妙なしゃべり方 | ・親や友だちにも敬語を使う ・極端に大人びた難しい表現を使う ・一般的でない言い回しをする ・単調で抑揚のない喋り方をする ・妙に高い声で話す |
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ルールの理解が遅い | ・ルールのある遊びができない ・決まりごとを何度教えても守れない ・明らかに危険なことをして恐怖心を抱かない ・ごっこ遊びができない |
ひとり遊びにふける | ・ひとり遊びを好んでする ・他の子どもたちのなかに入れない ・変わった遊びに没頭する ・ひとりごとがある ・手をひらひらさせる ・ぐるぐる回る ・体をゆする ・つま先立ちであるく |
楽しみなどを分かち合うことを求めない | ・他の人に興味のあるものを見せる、持ってくるなどをしない ・愛情を示しても反応しない ・目を合わせることができない |
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みんなと一緒に行動できない | ・慣れない場所に行くと不安を示す・入れない ・入園式や運動会にうまく参加できない ・急な日程変更などを極端に嫌う ・突然の環境変化にパニックになる |
自分独自の方法への執着 | ・ものを一直線に並べないといられない ・パターン化された生活にこだわる ・同じテーマについて繰り返し質問したり話したりする ・特定のものがないと落ち着かない |
変わったものへの興味 | ・数字などパターン的なものに興味を示す ・カタログやロゴを好む ・興味のあることにとびぬけて高い能力を示す ・特定の絵本や番組を極端に好む、または嫌う |
かんしゃく・パニック | ・気に入らないことがあるとパニックをおこし気が静まらない ・パニックになる理由がわからないことがある |
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落ち着きがない | ・過度に走り回るなど動き回る ・周囲のものによじ登る ・1カ所にいても手足をもぞもぞしている ・くねくねと体を動かしている |
過度にしゃべる | ・おしゃべりをおさえられない ・言いたいことを相手の様子に関わらず話しかける |
順番が待てない | ・遊びの順番が守れない |
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集中できない | ・課題に集中し続けることが困難 ・遊びがコロコロ変わる ・気が散りやすい ・うわの空でボーっとしていることがある |
人の話を聞いていない | ・言いたいことを一方的に話し、話題が飛ぶ ・話しかけても聞いている様子がない ・言われたことをすぐに忘れる |
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偏食がひどいなど | ・偏食が極端に激しい ・光などに過敏である ・テレビを見るとき横目で見る ・音に過敏に反応する ・触られるのを嫌がる ・においに敏感である |
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不器用である | ・ボールを片手で投げられない ・ボールを蹴ることができない ・転びやすい ・箸をうまく使えない ・お遊戯や体操が苦手である ・ハサミやのりの使用がぎこちない |
※対象となる年齢に関しては参考資料に基づき5歳児を目安としております
家庭での様子を聞いてみよう!
子どもたちの支援には、保護者の協力が不可欠です。園で気になる点が家庭でも見られるか、確認する必要があるでしょう。また、保護者の方が不安を抱えているか否かによって、その後の支援の仕方も異なってきます。
家庭では特に気になる点が見当たらない…という場合もありますので、「発達障害」ありきの聞き方はしないように心がけ、子どもの優れた点、少し気になる点など園での様子を伝え、家庭での様子や、何か気になっていることはないかなど、あくまでも支援の姿勢で柔らかく聞くよう心がけると良いでしょう。
保護者に確認したいことの例 (会話のずれ・共感性の乏しさ・落ち着きのなさなどが見られる場合) |
□ ご家庭で個性的な"くせ"があるか □ 思いつくとやらずにいられないことなどがあるか (個性的な"くせ"の例) ・テレビの場面やCMを極端に好んだり怖がる ・狭所でブツブツつぶやきながら一人遊びをするのを好む ・数字や平仮名が、とても早い時期から読める ・親に対してもとても丁寧な言葉を使う ・目の前にいる相手の気にしていることを指摘してしまう ・目の前にあるものに触らずにはいられない ・食事の時などじっと座っていられない ・遊びであっても根気が続かない ・公園や店頭で迷子になったことがある |
編集者より
発達障害のある子どもとの関わりで大切なのは、その子どもの特性を周囲が理解し、ストレスを感じにくい環境を作ってあげること。大人になってはじめて発達障害に気付く方も多いようですが、もしも早期に気付くことができれば…避けられる困難もたくさんあるはずです。
保育士さんなどは、集団生活の中で子どもの特性に気付きやすい環境にあるとされています。子どもを観察するなかで気になる点があったら、その子が何に困っているか、しっかり見極めてあげることが大切ですね!
◆ 後編では保護者の方への伝え方のポイントについてご紹介します!
※漢字表記については、厚生労働省および政府広報などに合わせて「障害」とさせていただいておりますが、「障碍」「障礙」「障がい」とも表記されます。
参考文献・サイト